研究課題/領域番号 |
21K19101
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小出 陽平 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (70712008)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | イネ / モデル / 器官形成 / 成長モデル / クローン解析 / 数理モデル |
研究開始時の研究の概要 |
作物の器官の形を自在に操ることは、遺伝育種学や作物学において、未だ達成されていない未解決の問題である。本研究では、イネの頴花発生過程に着目し、モデリング、イメージング、遺伝学的解析を適切に組み合わせることにより、物理ベースの器官形成モデルを構築し、未知の遺伝子型における頴花形状を予測する手法の開発を行う。これにより、作物の立体的な器官形状がどのように形成されるかを明らかにするとともに、作物の器官形状を予測・操作するための基盤技術を確立する。
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研究成果の概要 |
植物の立体形状は遺伝子と環境の双方によって複合的にコントロールされており、従来の遺伝学のみでは立体構造形成の原理をとらえることは困難である。本研究では、イネのコメの形を決定する頴花の形状をモデルケースとし、物理ベースの数理モデリングにより、器官の立体構造の形成原理を解明することを目的とした。北海道で容易に栽培を行うことができる品種キタアケを用い、発生過程の穎花の概形(縦と横)の測定を行った。その結果、成長方向にパターンがあり、成長過程のあるタイミングでそのパターンが切り替わることが示唆された。定量データをもとに、最終的な形状を記述できるモデルを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、イネの穎花の成長ひいてはコメの形をシミュレートできる3次元モデルを構築した。コメは世界の主要な食料の一つであり、その形は食味や収量性だけでなく、食文化などとも関連する重要な形質である。そのため、コメの形状を予測・操作できる技術はイネの品種改良や、食糧生産の安定化にとって重要であると考えられる。得られたモデルを利用することにより、品種ごとのコメの形の違いをモデルパラメーターの違いとして表すことができる。これにより、コメの形の違いをより詳細に操作するための品種改良技術が創出されることが期待される。
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