研究課題/領域番号 |
21K19170
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分41:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
前田 幸嗣 九州大学, 農学研究院, 教授 (20274524)
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研究分担者 |
高橋 昂也 九州大学, 農学研究院, 助教 (70757955)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 双方寡占市場モデル / 価格支配力の内生化 / マルチリーダー・フォロワーゲーム |
研究開始時の研究の概要 |
実際の農産物市場は、農業と非農業の両サイドが買いたたき等の価格支配力を持つ双方寡占市場であり、農業生産・流通技術の進歩や農業政策がもたらす農業所得増大の大きさは、非農業サイドの価格支配力に対する農業サイドの拮抗力の大きさ次第である。本研究では、両サイドの価格支配力の決定メカニズムをモデル化(内生化)し、定量分析を可能にする双方寡占市場モデルをマルチリーダー・フォロワーゲームとして開発する。
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研究成果の概要 |
農業と非農業の両サイドの価格支配力を定量的に分析することを念頭に、市場の需給量や価格に加え、両サイドの価格支配力の決定メカニズムをモデル化(内生化)する双方寡占市場モデルを開発した。 具体的には、非農業サイドの各経済主体をリーダー、農業サイドの各経済主体をフォロワー、両サイドの各経済主体の価格支配力をマークアップ率として設定したうえで、双方寡占市場モデルをマルチリーダー・フォロワーゲーム(数学的には、相補性制約を持つパラメトリックな数理計画問題)として定式化した。 また、数値例を利用してモデルの有効性を検証し、モデルを実際の農産物市場の定量分析に応用する際の課題を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
農産物市場は一般的に、農業と非農業の両サイドが買いたたき等の価格支配力を持つ双方寡占市場であると言われており、農業生産・流通技術の進歩や農業政策がもたらす農業所得増大の大きさは、非農業サイドの価格支配力に対する農業サイドの拮抗力の大きさに左右されると考えられる。 しかし、双方寡占市場の研究は実際には概念的なものがまだ多く、分析的な研究も価格支配力の現状の大きさを統計的に推定するにとどまっており、価格支配力の決定メカニズムをモデル化(内生化)するまでには至っていない。 本研究はこの現状を打破しようと構想されたものである。
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