研究課題/領域番号 |
21K19207
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大戸 梅治 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 准教授 (90451856)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | クライオ電子顕微鏡 / 化学修飾 / PEG化修飾 / 構造生物学 / アモルファス / 気液界面 / グリッド |
研究開始時の研究の概要 |
クライオ電顕は構造解析の主要な方法論となりつつあるが、電顕観察に供するグリッド作製に関しては困難を伴うことが多い。サンプル凍結の際のアグリゲーション、変性、粒子の分散性の悪化などである。グリッド上での粒子の挙動を改善するには多大な労力を要するのが一般的である。本研究課題において、PEG化手法をクライオ電子顕微鏡解析のグリッド作製に適用することで、上記の困難を画一的に克服する手法を提供する可能性がある。
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研究成果の概要 |
近年、クライオ電子顕微鏡解析は構造解析の主要な方法論となりつつあるが、クライオ電顕観察に供するグリッド上での粒子の挙動を改善する段階が構造解析のボトルネックになることも多い。本研究では、タンパク質をPEG化修飾することで、クライオ電顕の凍結グリッド中の粒子の性状を改善することを目指した。試したモデルタンパク質ではいずれも、粒子の分散性の向上が認められた。本手法はクライオ電顕でのグリッド作製において、汎用性の高い有効な選択肢の1つとして広く用いられる可能性を有する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質の構造情報は、生命現象を理解しその制御方法を考えるうえで、近年ますます重要になってきている。タンパク質の構造情報を実験的に得る方法として、クライオ電子顕微鏡解析が盛んに行われているが、構造解析に適したグリッドを調製する段階がボトルネックになることが多い。本研究では、タンパク質をPEG化することでグリッド上での粒子の挙動が改善することを示した。本手法は、クライオ電子顕微鏡構造解析をさらにスピードアップさせるとともに、これまで構造解析できなかった試料についても新たな可能性を提供するものである。
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