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放射性炭素同位体を用いた食物年齢測定に基づく土壌食物網の生態系機能の再定義

研究課題

研究課題/領域番号 21K19302
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分45:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
研究機関国立研究開発法人森林研究・整備機構

研究代表者

藤井 佐織  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (50648045)

研究分担者 陀安 一郎  総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 教授 (80353449)
原口 岳  地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所(環境研究部、食と農の研究部及び水産研究部), その他部局等, 研究員 (90721407)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
キーワード土壌動物 / トビムシ / 分解 / 枯死有機物 / 同位体 / 放射性炭素同位体 / 餌炭素年齢 / 菌根菌
研究開始時の研究の概要

土壌動物は、土壌微生物と共に土壌食物網を形成し、物質循環の主たるプロセスである有機物分解を担っている。それにもかかわらず、各分類群の役割は依然定量されずブラックボックスとして扱われたままである。生態系プロセスに対する動物の貢献は摂食活動により果たされるので、食性の検討はまずなされるべきものであるが、手法的困難さゆえに利用している炭素源の理解さえ進んでいない。本研究は、放射性炭素同位体を用いて土壌動物各分類群の餌炭素年齢を特定し、土壌食物網全体の生態系機能の理解につなげる。

研究成果の概要

本研究では、いまだに餌資源の特定が難しい土壌動物を対象に、放射性炭素同位体を用いることで餌炭素年齢を特定し、土壌動物の生態系機能の評価につなげることを目的としている。枯死有機物蓄積の異なる2つの林分において、土壌小型節足動物を中心とする土壌動物の放射性炭素同位体濃度を比較したところ、隣接するサイトであっても植生の違いによって土壌小型節足動物の炭素年齢が異なることが示され、加えて生態系機能も大きく異なる可能性があることが示された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

枯死物分解は、炭素隔離や二酸化炭素・無機養分の放出を介して炭素循環や養分循環を駆動する陸域生態系の重要なプロセスであり、これを担っているのは、土壌生物群集といえる。しかし、様々な手法的困難により、土壌動物の餌資源を正確に評価することはできず、多くの土壌動物について果たして本当に分解者といえるかも怪しい状況にある。本研究は、土壌動物が同じ種であっても異なる植生下では異なる炭素年齢を示し、かつ異なる生態系機能をもつ可能性を示したものであり、土壌動物の生態系機能を定義することの難しさが浮き彫りになったものの今後の研究の方向性を決定づける指針を提供した。

報告書

(3件)
  • 2023 研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-07-13   更新日: 2025-01-30  

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