研究課題/領域番号 |
21K19328
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
清水 敏之 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 教授 (30273858)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | クライオ電子顕微鏡 / Orientation bias / 糖鎖 / 構造生物学 / Toll様受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
構造解析においてはいくつもの困難に直面するが、クライオ電子顕微鏡による単粒子解析も例外ではない。Orientation biasの問題も大きな問題の一つである。これは構造解析のためには分子のランダムに向いていなければならないがある一定の方向を向いてしまい、その結果分解能向上が困難になるという問題である。この問題を克服するすべてのタンパク質に適用できる万能の方法はないが、糖タンパク質の場合は、糖鎖の付加を変異導入などによってコントロールできる可能性がある。糖タンパク質であるToll様受容体に対しまず適用し、さらに本方法の適用可能性の拡大を検討する。
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研究成果の概要 |
まずタンパク質のPEG化に代表されるタンパク質化学修飾によってCryoEM解析における問題(凝集やOrientation bias)を解決することを試みた。その結果いくつかのタンパク質で有効であることがわかった。 グリコシダーゼであるEndoHで処理するとタンパク質に単糖を残して糖鎖(GlcNAc)を切断することができる。EndoH処理あり、なしのTLR7サンプルはOrientation biasを解決するまでにはいたらなかった。糖鎖処理の有無に加え、Tagの切断の有無などの条件検討も必要だと思われる。人為的に糖鎖サイトを導入すると、タンパク質の発現などにも影響することもあった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PEG化などの化学修飾は容易に試みることができる方法であり、クライオ電子顕微鏡解析で問題点がある場合は試す価値のある方法である。一方糖鎖導入は手間のかかる方法でありOrientation biasを解決するまでにはいたらないが、タンパク質の物性を変えることも期待できるので試行する価値はあると考えられる。
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