研究課題/領域番号 |
21K19330
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
倉石 貴透 金沢大学, 薬学系, 准教授 (90613167)
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研究分担者 |
栗原 新 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (20630966)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 腸内細菌 / 無菌動物 |
研究開始時の研究の概要 |
腸内細菌の代謝産物は腸管から体内に取り込まれ、ヒトの健康に対して強い影響を及ぼす。したがって、有益な腸内細菌種や代謝産物を同定すれば、健康寿命の延伸へと応用できる。本研究では、ショウジョウバエ(以下、蝿)を用いて、無菌蝿の寿命を延ばす腸内細菌と代謝産物を発見するための研究を行う。
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研究成果の概要 |
研究代表者は、ショウジョウバエを無菌状態で長期間維持する技術を確立している。無菌ハエをγ線滅菌したエサで飼育するとと、幼虫が成長を完全に止めて死んでしまうことを見出していた。また、無菌ハエについて、幼虫期をオートクレーブエサで飼育して成虫期にγ線滅菌エサで飼育すると、寿命が顕著に短縮することを見出していた。本研究では、通常菌叢ハエから腸内細菌を複数種類単離し、幼虫期の成長停止や成虫期の寿命短縮を回復させる腸内細菌の探索を行った。その結果、酢酸菌が当該表現型を回復させることを見出した。加えて、酢酸菌が産生する微量栄養素が幼虫の成長と成虫の寿命を回復させることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化が世界中で進展し、健康寿命を伸ばすための基礎的研究が期待されている。「もう一つの臓器」としての腸内細菌叢は、健康寿命延伸を目的とした介入の対象として、近年特に注目を集めている。腸内細菌が宿主に与える影響の分子基盤として、腸内細菌が産生する代謝産物が重要な要素と考えられている。本研究では、栄養不足の飼育環境において、酢酸菌が産生する微量栄養素がショウジョウバエの成長や寿命をサポートすることを示した。
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