研究課題/領域番号 |
21K19415
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分50:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 愛媛大学 (2023) 慶應義塾大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
村井 純子 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 准教授 (60532603)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | DNA修復 / ヒストン / 抗がん剤 / 薬剤感受性 / エピジェネティクス / DNA損傷 / 複製ストレス / HDAC阻害剤 / SLFN11 / 薬剤耐性 / ドラッグスクリーニング / プロテオーム / DNA障害 / 遺伝子発現 / ヒストン脱アセチル化阻害剤 / 薬剤スクリーニング / 耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
DNA障害型の抗がん剤(プラチナ製剤、トポイソメラーゼ阻害剤、シタラビンなど)の効果予測は困難である。Schlafen 11 (SLFN11)は、大規模がんデータベースの解析から、これらの抗がん剤の感受性とmRNA発現量が最も相関する遺伝子として報告された。現在までにSLFN11の発現量が抗がん剤効果予測バイオマーカーとして有用であることが報告されている。これらから、SLFN11の発現を高める薬剤を開発し、それにより抗がん剤感受性を増強し、薬剤抵抗性を打破することが本研究の目的である。SLFN11特異的に発現上昇を誘導する化合物の探索を細胞ベースの薬剤スクリニーングで行う。
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研究成果の概要 |
Schlafen 11 (SLFN11)は、DNA障害型の抗がん剤の感受性を高める遺伝子として注目されている。SLFN11の発現を高める薬剤を開発し、それにより抗がん剤感受性を増強し、non-responderを無くすことが本研究の目的である。SLFN11の発現上昇を経時的に観測可能な遺伝子組み換え細胞を樹立し、約4000種類の薬理活性をもつドラッグライブラリーを用いて、SLFN11のタンパク質レベルが高まる新規の薬剤を同定した。別のカテゴリーの薬剤XとYも同定できた。化合物XとYがタンパク質発現全体に及ぼす影響をプロテオーム解析で分析した。現在、成果を論文にまとめている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SLFN11はDNA障害型抗がん剤の感受性を高めるので、SLFN11の発現を高める薬剤には臨床的に意義がある。またSLFN11の発現制御には不明な点が多いので、その機序解明のためにも意義がある。今回、既知のヒストン脱アセチル化酵素阻害剤ほどの効果はなかったが、新規のカテゴリーとなるSLFN11の発現を高める薬剤Xを同定した。この発見によって、SLFN11の発現上昇のあらたなアプローチが可能となる。
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