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多面的癌制御でBNCTの効果を飛躍的向上に導く薬剤の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K19449
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分52:内科学一般およびその関連分野
研究機関神戸大学

研究代表者

福光 延吉  神戸大学, 医学研究科, 客員准教授 (40277075)

研究分担者 澤 智裕  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (30284756)
松本 孔貴  筑波大学, 医学医療系, 助教 (70510395)
沼尻 晴子 (橋井晴子)  筑波大学, 医学医療系, 講師 (00712845)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
キーワードBNCT / DDS / ナノ粒子 / ホウ素
研究開始時の研究の概要

BNCTで使用されるBPAは癌細胞への集積は正常細胞の2-5倍程度で、腫瘍を取り巻く環境による治療効果のばらつきの大きさや、BPAを強く取り込む癌種に適応が限定されることに課題がある。より多くの10Bを取り込ませ、複数の癌制御メカニズムを組み入れるため、スチレンマレイン酸コポリマーの重合物SMAにグルコサミン、10B含有ホウ酸を付加したSMA-グルコサミン-ホウ酸複合体(SGB)の合成に成功した。多面的癌制御メカニズムの効果を検証し、既存のBPAに対する抗腫瘍効果の優位性を明らかにする。さらに、腫瘍を取り巻く環境による抗腫瘍効果の違いや、新たに適応となる癌腫を明確化する。

研究成果の概要

SMA-グルコサミン-ホウ酸複合体(SGB)の安全性は問題ないと判断した。癌細胞集積性と腫瘍細胞に対する抗腫瘍効果は、SGB複合体は低酸素状態にした後の腫瘍細胞に対して、強い細胞毒性効果を示した。SGB複合体を15 mg/kg(BA換算)の用量で静脈内投与したところ、SGB複合体はアルブミンに結合し、マウスでは約8時間の血漿半減期を示し、正常臓器の約10倍の腫瘍組織に蓄積した。SCCVII腫瘍マウスをでは、既存のホウ素化合物(BPA)の数十分の一の10Bの投与量で、SGB複合体は顕著な抗腫瘍効果を示した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

新しい化合物SGBの安全性と腫瘍細胞集積性について新たな知見を得た。BNCTは加速器による治療法の開発で近年注目度の高い放射線治療である。一方、使用される薬剤についてはBPA以後、画期的なものは開発されていない。今後、新たな化合物の開発が多くおこなわれていくことが予想される。本研究はその一つとして医学の発展に寄与すると思われる。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-07-13   更新日: 2024-01-30  

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