研究課題/領域番号 |
21K19536
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
佐原 寿史 鹿児島大学, 総合科学域共同学系, 准教授 (90452333)
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研究分担者 |
関島 光裕 鹿児島大学, 先端科学研究推進センター, 協力研究者 (20568589)
岩永 健裕 鹿児島大学, 先端科学研究推進センター, 特任助教 (40518916)
有吉 勇一 鹿児島大学, 先端科学研究推進センター, 学外協力研究者 (10643520)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 移植・再生 / 誘導性気管支関連リンパ組織 / 3次リンパ節 / 加齢 / 肺移植 / 大動物 / 拒絶反応 / 虚血再灌流障害 / 移植・再生医療 / 誘導性気管支関連リンパ節 / ミニブタ |
研究開始時の研究の概要 |
細菌やウィルス感染、各種自己免疫疾患などによって、肺組織内に誘導性気管支関連リンパ組織(iBALT)と呼ばれる3次リンパ組織が誘導され、iBALTの病態形成への関与が注目されている。本研究では、ドナーやレシピエントの加齢が、肺でのiBALT誘導にどのような影響を与え、移植肺障害・拒絶促進因子になるのかという点を、前臨床研究としてMHC確立ミニブタを用いた肺移植実験をもとに解明する。
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研究成果の概要 |
加齢ドナー肺では3次リンパ組織(iBALT)が誘導されやすく、移植肺障害・拒絶促進因子になるという研究仮説を明かにすることを目的とする計画を立案した。今回の検討からは、年齢の相違はiBALT誘導を含む肺傷害の進行に影響を与えなかった。一方、加齢による移植肺障害進展機序の解明をはかるためには、温虚血再灌流のみでは不十分であり、冷虚血を含めた高度の虚血因子、獲得免疫系、リンパ管・血管新生等の関与を加味した肺移植モデルによる評価を進める必要があることが明らかとなった。老化に伴う病態解析を、ブタを用いて実施するためには、ブタの加齢性変化に関する基礎的データーの更なる蓄積を含めた研究継続が必須である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細菌やウィルス感染などにより、肺組織内に誘導性気管支関連リンパ組織(iBALT)と呼ばれる3次リンパ組織が誘導されることが明らかになり、病態形成への関与が注目されている。高齢ドナー臓器を用いた肺移植は予後不良である原因を探索するため、ブタの年齢とiBALT誘導に着目した様々な検討を実施した。今回の検討モデルからは加齢とiBALT誘導との関連性を評価することは困難であったが、iBALTの進展に必要となる因子の解明、あるいは研究を継続発展させるための課題は明確化された。従って近年、社会的に非常に注目される老化と疾病との因果関係やその制御に結び付けるための研究として高い意義を有すると考える。
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