研究課題/領域番号 |
21K19555
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
林 幹人 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (50581914)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 骨細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、骨は単なる運動器の一部として働くだけにとどまらず、外界からの刺激を感受し全身の臓器・細胞制御に能動的に関わることが明らかになってきた。これらのプロセスに主に関わると考えられる細胞が骨細胞であるが、それらの実態や制御メカニズムは不明な点が多く残されているのが現状である。 我々は、新たに作製した真に骨細胞特異的なCre発現マウスを用いて誘導性に骨細胞を特異的に欠失させたところ、これまで全く知られていなかった母マウスの母性行動への影響が観察された。そこで、本研究では、骨細胞が母マウスの母性行動に対してどのような分子メカニズムを介して作用するのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
近年、骨細胞が他臓器制御に関わることが明らかになってきたが、それらの実態は不明な点が多く残されているのが現状である。本研究では、新たに作製した骨細胞特異的Cre発現マウスを用いて骨細胞を欠失させた。予備的実験においては母性行動への影響が観察されていたが、レトリービング試験や内側視索前野を含む領域におけるFos発現、さらに予備的検討で観察されていた母性行動異常についてもNを増やすと有意差が観察されなくなった。また、in vivo代謝ラベリングにより脳における骨細胞由来分子の同定を行ったところ、多数のサイトカイン・増殖因子を含む骨細胞由来液性因子が同定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに、骨細胞や骨芽細胞が産生し他臓器に作用する複数の分子が同定されているが、in vivoでの網羅的なスクリーニングによるものではなく、in vitroでの発現プロファイルや機能既知分子であることに依るものであった。本研究では真に骨細胞特異的に、in vivoでしかも代謝ラベリングによるタンパク質レベルでの特定臓器における網羅的・誘導性発現解析・同定を行うことができる方法を確立した。このことにより、さらなる骨細胞による他臓器制御メカニズムに迫ることが可能となった。
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