研究課題/領域番号 |
21K19576
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
木村 和哲 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (00423848)
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研究分担者 |
家田 直弥 北海道大学, 薬学研究院, 准教授 (00642026)
片岡 智哉 千葉科学大学, 薬学部, 准教授 (20737928)
中川 秀彦 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (80281674)
堀田 祐志 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 講師 (90637563)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 光応答性NOドナー / 下部尿路機能障害 / 赤色光 / 光応答性 / NO / フォトバイオセラピー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、独自に開発した赤色光に応答して一酸化窒素(NO)を放出する「NORD-1」による下部尿路機能障害への応用について検討を進める。3種の病態モデル(糖尿病モデル、神経障害モデルおよび尿道閉塞モデル)を用いて下部尿路障害へのNORD-1と赤色光照射による効果を検討する。下部尿路機能は膀胱内圧測定法により評価する。また膀胱組織を摘出して、組織学的な評価、安全性についても検討を進める。
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研究成果の概要 |
下部尿路機能障害、特に膀胱頸部や尿道の弛緩不全による尿排出障害は患者の生死に関わるため治療介入が必須となる。膀胱頸部、尿道を弛緩させる主な因子として一酸化窒素(NO)があげられる。しかし、これまでのNO製剤ではNOが標的臓器以外の全身へ作用してしまうこと、排尿の時以外にも作用してしまい薬効の開始と終了をコントロールできないことから、実用化に至っていない。本研究では光応答性NOドナー「NORD-1」を用いて下部尿路機能障害治療への応用が可能か検討した。神経損傷を行ったラットの尿道ではNOに対する弛緩反応が低下し、NORD-1と光照射んいより弛緩機能を補うことができることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
尿道弛緩不全による尿排出障害は患者の生死に関わることがある。本研究では、骨盤内手術時の神経損傷を模倣した両側accessary nerveを損傷したラットの内尿道組織において1週間後、4週間後にNOに対する弛緩反応性が減弱すること、またフェニレフリンに対する収縮反応が増強することを明らかにした。また同モデルの組織に対してNORD-1と赤色光照射により弛緩反応を補うことがある程度可能であることも明らかにした。このことから尿道のNOによる弛緩反応が低下している尿道弛緩不全の病態に対してNORD-1と赤色光照射は有用である可能性が示唆された。
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