研究課題/領域番号 |
21K19679
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 京都橘大学 |
研究代表者 |
村田 伸 京都橘大学, 健康科学部, 教授 (00389503)
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研究分担者 |
村田 潤 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (00304428)
荻田 美穂子 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (00455031)
小川 敬之 京都橘大学, 健康科学部, 教授 (50331153)
中野 英樹 京都橘大学, 健康科学部, 准教授 (60605559)
佐藤 克也 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (70398147)
兒玉 隆之 京都橘大学, 健康科学部, 教授 (80708371)
宮松 直美 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90314145)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 認知症高齢者 / 問題行動 / 上肢マッサージ / 下肢マッサージ / 脳波活動 / 認知症ケア / 触れるケア技術 / 介入効果 / 脳波計 / 領域横断研究 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「認知症ケアに有用な“触れるケア技術”の研究開発」という研究課題を戦略的に選定し、認知症ケアプログラムの介入効果をプログラム効果のみならず、参加率まで考慮した臨床的価値の高い研究である。まず研究1では、認知症高齢者に行うスキンケアや化粧、ハンド・フットマッサージなどの美容系ケア技術の効果を脳波計測と自律神経反応により客観的に検証する(2021年度)。研究2では、効果が検証された介入手法を用いて、問題行動(BPSD)の軽減(DBDとNPIで評価)と介護者のストレス軽減をアウトカムに、ランダム化比較試験による多施設共同研究によって検証する(2022年度)。
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研究実績の概要 |
認知症高齢者が急増しているわが国では、認知症ケアへの関心度が高いにも関わらず、その具体的な取り組みや有効性のエビデンスは未だ確立されていない。本研究は、認知症ケアに有用な“触れるケア技術”の研究開発という研究課題を戦略的に選定し、認知症ケアプログラムの介入効果を検証することが目的である。 本年度は、ボディマッサージが認知症高齢者の問題行動(BPSD)を効果的に改善する神経基盤を明らかにするために実験的研究を実施した。本実験の目的は、認知症高齢者の脳波活動に及ぼす上肢・下肢マッサージの効果を明らかにすることとした。認知症高齢者17人をA群またはB群に無作為に割り付けて、上肢マッサージと下肢マッサージを日を変えて交互に実施した。なお、脳波活動は、各15分間のマッサージの前後の安静時に測定した。EEGLABと正確な低分解能脳電磁断層撮影を使用して、脳内の3次元電流密度分布を推定した。その結果、ベータ帯活性は、上肢マッサージ後に前帯状皮質で増加し、下肢マッサージ後には島皮質で増加した。今回の結果より、上肢と下肢のマッサージが認知症高齢者の心地よい感情に関与する脳領域を活性化することが示唆された。 今年度実施した研究内容については、1st International Conference on Happiness and Well-being (ICHW2023)において、「Effects of upper and lower extremity massage on electroencephalographic activity in older adults with dementia」のタイトルで報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大により、施設での認知症高齢者と介護職員を対象とした研究が行えなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、新型コロナウイルスの感染状況が好転した時期を逃さず、施設での介入研究を実施する計画である。
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