研究課題/領域番号 |
21K19690
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
前島 洋 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (60314746)
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研究分担者 |
真先 敏弘 帝京科学大学, 医学教育センター, 教授 (00585028)
高松 泰行 北海道大学, 保健科学研究院, 助教 (40802096)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | リハビリテーション / 再生医学 / 脳卒中 / エピジェネティクス / エピジェネテイクス |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中モデル動物を対象に可塑的遺伝子発現の促進が期待されるヒストン脱アセチル化酵素阻害剤の投与によるエピジェネティクス制御によりリハビリテーションのための可塑的脳内環境を提供する。損傷域における髄鞘化を伴う軸索再生を目的に、中枢神経軸索再生に際して軸索伸長阻害因子を発現するオリゴデンドロサイトに代わる末梢神経由来シュワン細胞を損傷域に移植し、エピジェネテイクス制御下における軸索再生とリハビリテーションによる機能回復効果を検証する。
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研究成果の概要 |
軸索髄鞘化が期待されるシュワン細胞移植と薬理的エピジェネテイクス制御が脳出血後の機能回復に与える効果を検証するため、シュワン細胞を対象とするin vitro実験、脳出血モデルラットを対象とするin vivo実験を実施した。シュワン細胞に対する薬理的エピジェネテイクス制御によりミエリン関連因子、成長因子等の発現が持続的に増強され、シュワン細胞の機能化を促進する可能性が示唆された。薬理的エピジェネテイクス制御とリハビリテーションを併用により、脳出血モデルラットにおける巧緻的運動機能が相乗的に回復することを示した。損傷域へのシュワン細胞移植により脳梁白質域において生着し、髄鞘化を示唆する所見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
再生医学の進歩に伴い、脳卒中の運動機能回復を目的とする再生リハビリテーション(リハ)の発展が期待されている。本研究は細胞移植に基づく脳卒中再生リハに対して薬理的エピジェネテイクス制御を併用することを最終的に還元することを目的とする研究であり、エピジェネテイクス制御によるリハビリテーション効果の促進と移植細胞の遺伝子発現修飾についての基礎的所見を得た。更に軸索再生阻害因子を発現することなく髄鞘化に寄与するシュワン細胞の脳における生着を確認した。将来的にこれらの所見に基づく併用療法が臨床応用され、更なる機能回復が期待される新たな脳卒中リハビリテーションへ貢献が期待される。
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