研究課題/領域番号 |
21K19692
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菅原 明 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90270834)
|
研究分担者 |
岩渕 好治 東北大学, 薬学研究科, 教授 (20211766)
横山 敦 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (20572332)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | 糖尿病性腎症 / TXNIP / ChREBP / 酸化ストレス / RNAシークエンス / 転写因子 / Txnip / CRISPR-Cas9 / ハイスループットスクリーニング / チオレドキシン相互作用タンパク質 / にCRISPR-Cas9法 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病性腎症(DN)の新薬の開発は喫緊の課題である。我々が得た新規化合物D-532は、DNモデルマウスにおいて著明な尿タンパク減少効果、腎機能・病理像改善効果を示した。さらにD-532は、DNの発症・増悪への関与が推定されるチオレドキシン相互作用タンパク質(Txnip)の腎における発現を著明に抑制した。現状ではD-532の標的因子は不明であるが、同因子がTxnipの抑制を介してDNの病態制御遺伝子として作用している可能性が考えられる。本研究ではゲノムワイド CRISPR スクリーニング法を用いてD-532の標的因子の同定を行うことにより、DNの新規病態の解明を進める。
|
研究成果の概要 |
糖尿病性腎症(DN)の新薬の開発は、喫緊の課題である。我々は化合物ライブラリーのHTSにて新規化合物D-532を得たが、同化合物はDNモデルマウスに対して著明な腎保護効果を示したことから、同薬剤がDNの新規治療薬たり得る可能性が考えられた。DNモデルマウスにD-532を投与しRNAシークエンスを施行したところ、同マウスで発現が亢進しているアポトーシス関連遺伝子L-PK、TXNIPやFIS1の発現が、D-532投与により抑制されることが認められた。TXNIPは酸化ストレスの亢進に関与している遺伝子であることから、D-532によるTXNIPの抑制がDNの改善効果に関与している可能性が推測された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題により、我々が見出した新規化合物D-532の標的遺伝子が、高血糖誘導性の酸化ストレス亢進に関与するTXNIPである可能性が推定された。今後、D-532を基盤とした新規DN治療薬・治療法の開発を進めるが、本研究の遂行は国民の健康福利・医療経済に大きく貢献できるものを期待される。
|