研究課題/領域番号 |
21K19724
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
国分 貴徳 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (10616395)
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研究分担者 |
中村 高仁 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (70847962)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 変形性膝関節症 / 実験動物モデル / メカニカルストレス / MRI / 骨病変 / 軟骨変性 / 膝関節屈曲モーメント / 膝関節内反モーメント / 動作解析 / 軟骨下骨 / 発症予防 / 剪断力 / 圧迫力 / メカノバイオロジー / バイオメカニクス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,推定患者数が2,500万人超とも言われ,今や国民病と言っても過言ではない変形性膝関節症の発症メカニズムを,運動と生体反応の視点から解明に挑む.変形性膝関節症の近年の研究は,再生医療の発展を背景とした軟骨再生治療が本邦では世界をリードしているが,日本人特有の生活習慣から欧米とは異なる発症メカニズムが想定される我が国では,治療以前に発症を予防することが最も重要であると考えている.そこで本研究では,実験動物を対象とした基礎的な疾患メカニズム解明と,実際の患者さんを対象とした医学データおよび運動学動作解析などのバイオメカニクス的手法を駆使し,発症予防戦略の糸口を掴むことを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では,変形性膝関節症の発症メカニズム解明に向けて,病態発生を惹起させるメカニカルストレスの種類と病態発生部位の関連について実験動物モデル研究から探索した.メカニカルストレスを制御した異なるモデルの比較から,病態発生部位とメカニカルストレスの種類には一定の傾向を認めた,その後ヒトを対象とした画像解析とバイオメカニクス研究により,病態発生部位と歩行時の運動学的特徴から,病態発生部位を検出可能な運動学的バイオマーカーの探索を行った.結果として,膝関節屈曲モーメントや内反モーメントといった力学的成分の変化が病態発生部位と関連する可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は,膝関節に生じるメカニカルストレスの違いが,異なる病態発生開始部位から変形性膝関節症の発生に至る可能性を示唆している.現時点では因果関係までを完全に明らかにできているわけではないが,メカニカルストレスの種類と病態発生部位に一定の関係性を認めた点は,今後変形性膝関節症の発症予防法確立へ向けた方略の確立に貢献しうる,また,早期の変形性膝関節症患者および,変形性膝関節症とは診断されていない高齢者においてMRI画像により検出された病変部位と歩行動作の特徴量に関連が認められたことは,今後歩行動作の異常から早期に変形性膝関節症のリスクを診断し,予防を目指した介入を行うための基盤となる.
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