研究課題/領域番号 |
21K19865
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高井 敦史 京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (30598347)
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研究分担者 |
勝見 武 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (60233764)
加藤 智大 京都大学, 地球環境学堂, 助教 (80943612)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 災害廃棄物処理 / 土砂混合廃棄物 / 分別土砂 / 接着性・付着性 / 再資源化 / リサイクル / 選別 / ふるい / 粘着性・付着性 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、巨大自然災害が多発しており、それに伴い大量の災害廃棄物の効率的かつ精度の良い分別が求められている。災害廃棄物の処理効率や処理精度は、使用機材や処理ラインを含むシステムの能力だけでなく、各材料を接着する役割を担う土砂分の特性が分別精度に大きく影響していると考えられることから、本応募研究では、各材料と土砂の付着性を定量化しうる新たな評価指標を確立し、災害廃棄物処理技術の高度化と知識の継承につなげることを目的とする。具体的には、種々の材料を混合して模擬災害廃棄物を作製し、ふるいを用いた室内分別試験を行い、土と廃棄物の付着性に及ぼす含水比や細粒分含有率、分級方法等の影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究から、含水比が増加するにつれて土の団粒化が促進されるが、ある閾値を超えると土砂分の剥離が進み、土砂のふるい通過分が増加に転じること、改質材を用いることで土の剥離は促進されるが土に混入する微細な木片が増える傾向にあり利活用を阻害する可能性があること、ふるい目の大きさを小さくすることは精度の良い分別に有効であること、振動ふるいより回転ふるいの方が試料の撹乱が大きく固結分の解砕が促進されること、等が明らかとなった。よって、分別効率の確保のためには、細粒分の多寡によらず含水比を極力下げておくことが有効であると言える。また、団粒化が生じやすい条件では改質材の添加や回転ふるいの採用が効果的である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた成果から、分別効率の確保のためには、細粒分の多寡によらず含水比を極力下げておくことが有効であり、団粒化が生じやすい条件では改質材の添加や回転ふるいの採用が効果的である。これらの傾向は、これまでも経験的に示唆されていたものの、論拠となる科学的データは無かったものであり、学術的に価値がある。また、得られた知見を基にすれば、現場や試料の条件に応じた合理的で効率的な災害廃棄物処理計画の立案が可能となり、巨大災害発災後の迅速な復旧・復興にも貢献しうることから、社会的な意義も大きい。
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