研究課題/領域番号 |
21K19884
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
榛葉 健太 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (80792655)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 軸索 / 高密度電極アレイ / 神経細胞 / 電気刺激 / マイクロ加工 / マイクロデバイス / 伝導速度 / 伝導調節 / 光遺伝学 / 微小電極アレイ / グリア細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
脳の回路網を構成する神経細胞は,軸索と呼ばれる突起を介して信号を伝達する.軸索は伝導速度や伝導経路を切り替える機能を有し,神経回路網の機能を調節する可能性がある.しかし,十分な計測・評価手法が存在しないことから詳細は未解明である.本研究では,サブ細胞レベルの計測・刺激手法を組み合わせ,軸索の形状と活動伝導特性の関係を明らかにすることを目的とする.それにより,形態と機能の知見を統合し,軸索による神経回路網の調節機構の解明を目指す.
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研究成果の概要 |
軸索の新しい伝導調節則の理解に向けて,光刺激により軸索の特性を評価する方法の確立,および軸索薬理刺激デバイスの開発に取り組んだ.結果,連続した電気刺激により軸索の伝導が持続的に変化すること,および特定の頻度の刺激により伝導時間が振動する現象を示すことを見出した.さらに,高密度電極アレイ上にマイクロ流路を形成することで,軸索に対する選択的な薬理刺激と応答計測が可能であることを示した.これらは,軸索の機能を探る上での基盤的な技術となりえる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により,神経細胞が持つ軸索の機能を詳細に評価するための基盤技術が完成した.これらの技術により研究を進めることで,神経細胞の集団から構成される脳の機能がどのように発現するかの機序解明につながる.脳や神経細胞が持つ機能を明らかにすることは,より高機能かつ低エネルギーで動作するAIの開発や,神経機能が低下する疾患の発症機序解明・新たな治療薬の開発といった面から社会に対して貢献し得る.
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