研究課題/領域番号 |
21K20337
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0201:代数学、幾何学、解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
只野 之英 東京理科大学, 理学部第一部数学科, 助教 (90908427)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 離散シュレディンガー作用素 / スペクトル・散乱理論 / 連続極限 / 格子 / 量子グラフ / 散乱理論 / 量子ウォーク / 長距離散乱理論 |
研究開始時の研究の概要 |
離散シュレディンガー作用素は結晶固体中の電子の挙動を記述する物理モデルであり,通常の量子力学(シュレディンガー作用素)では現れない特異な性質が多く知られている.一方,離散シュレディンガー作用素はシュレディンガー作用素の格子離散化からも導出されるため,2つの作用素に類似点があることが示唆される. 本研究では,スペクトル・散乱理論の立場から離散シュレディンガー作用素の性質を明らかにする.同時に,本研究を通じてシュレディンガー作用素との類似性および相違性も明らかにする.
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研究成果の概要 |
離散シュレディンガー作用素は結晶固体中の自由電子の挙動を記述するモデルであると同時に,連続空間上のシュレディンガー作用素の離散化とみなすこともできる.本研究では,離散シュレディンガー作用素およびその他の応用上重要な離散モデルである量子グラフ,量子ウォークのスペクトル・散乱理論的性質を明らかにした.その結果,これらの作用素とシュレディンガー作用素との類似性,相違性を見出すことができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の対象である離散シュレディンガー作用素および量子グラフ,量子ウォークは応用上重要な数理モデルとして知られており,本研究はこれらの数理モデルの元になった現象の理解を深めると考えられる.また,離散シュレディンガー作用素の連続極限を数学的に厳密に扱った研究は非常に少なく,本研究の結果は連続系のシュレディンガー作用素の固有値,固有ベクトルの数値計算の理論面からの正当化の一助になると考えられる.
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