研究課題/領域番号 |
21K20379
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0204:天文学、地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
伴場 由美 名古屋大学, 高等研究院(宇宙), 特任助教 (30779541)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 磁気フラックスロープ / コロナ質量放出(CME) / 太陽フレア / 太陽風その場観測 / 宇宙天気予報 |
研究開始時の研究の概要 |
太陽から噴出する磁気フラックスロープが地球に到達すると、地磁気擾乱による送電網の損傷などが懸念される。フラックスロープの地球への到達を正確に予測するには、惑星間空間を伝搬する過程でどのように発展しながら地球に到達するのかを理解する必要がある。本研究では、フラックスロープの惑星間空間における伝搬過程を理解することを目的し、太陽-地球間の各惑星軌道上でフラックスロープを観測する複数の探査機のデータを組み合わせて解析する。結果を数値シミュレーションモデルと定量的に比較することで、惑星間空間でのフラックスロープの3次元磁場構造の発展を調べる。
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研究成果の概要 |
本研究ではまず、太陽風その場観測データから磁気フラックスロープ(MFR)の構造をモデルフィッティングするプログラム群を構築した。このうえで、複数探査機による太陽風その場観測データと太陽表面の観測データが揃っているイベントを対象に、太陽観測衛星SDOおよび内部太陽圏探査機(BepiColombo・Solar Orbiter・Venus Express・WIND・ACE・STEREO-A・MAVEN)のデータ解析を行なった。これにより、太陽表面から噴出したMFRがその伝播過程において太陽風の大規模構造との相互作用等によりで回転や収縮をすることを示唆する結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フレア・CMEの発生からMFRの伝搬は連続した過程であるにも関わらず、現状では研究分野が分かれている。本研究は、申請者のこれまでのフレア発生過程の研究(太陽物理学)の知見と、MFRの伝搬過程(惑星間空間物理学)の知見を融合させるものである。従来のCME到来予測モデルは、CMEが発生してから数値シミュレーションを開始しているが、15時間程度で地球に到達するCMEもあり、予測が間に合わない可能性があるが、本研究によってMFR伝搬過程を理解すれば、フレア・CMEの発生から地磁気攪乱を引き起こすMFRの到達の可能性を従来より早くかつ正確に予測する、新しい宇宙天気予報モデルの構築が期待できる。
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