研究課題/領域番号 |
21K20433
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 佐世保工業高等専門学校 |
研究代表者 |
日比野 祐介 佐世保工業高等専門学校, 電気電子工学科, 講師 (20910045)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 六方晶窒化ホウ素 / スパッタリング / 結晶成長 / 二次元層状物質 / 層状物質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,スパッタリング法という手法を用いて高い紫外光発光強度を示す六方晶窒化ホウ素の作製を試みる.従来の結晶粒径を大きくし,膜品質を向上させるという手法ではなくあえて結晶粒界を形成させることで結晶粒のエッジにおいて発光強度が増強されるという効果を最大限に引き出せるかを検討する.本研究で進むことで,紫外光発光デバイスの更なる普及・応用拡大が見込めるだけでなく,二次元層状物質の適用可能性が広がり,さらにはこれまで明らかになっていなかった発光とその強度増強の要因を明らかにすることが可能であると予想される.
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研究成果の概要 |
本研究は近年社会問題となったCOVID-19や、それに伴い社会において意識が大きく向くようになった安全衛生の確保に向けた紫外光発光デバイスのための新たな材料の作製と、材料として近年着目されてきた二次元層状物質の利用が大きな特徴として挙げられる。本研究においては、これまで薄膜の作製報告例がスパッタリング法を用いた六方晶窒化ホウ素(hexagonal boron nitride: h-BN)の作製を試みた。作製とその後の物性評価の結果、ある程度の膜品質を得るためにはターゲットと基板間の距離を変えることなどが必須であるとわかった。これらの条件は発光デバイス達成のための今後の指標となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において扱った六方晶窒化ホウ素は近年注目を集めている二次元層状物質の一種。本研究の成果は六方晶窒化ホウ素の衛生管理のための市外発光デバイスの実現に寄与し、本材料の社会的有用性を高めることが期待される。また、期待される発光デバイスは高い発光効率が実現できることが予測され、現時点で利用されているものを置換し、さらなる省エネルギーひいてはカーボンニュートラルの社会の実現に向けて貢献できると考えられる。さらに、本研究で作るスパッタリングによる多結晶形成とそれによる発光効率増加のメカニズムはまだ不明瞭な点も多くあり、材料の形成とその評価からそのメカニズム解明に寄与できる学術的な意義も期待される。
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