研究課題/領域番号 |
21K20434
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
首藤 浩文 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 磁性・スピントロニクス材料研究拠点, 主任研究員 (00912940)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | スピントルク発振素子 / 同期 / 磁気記録 / マイクロ波アシスト / 負のスピン分極 / injection locking / マイクロ波アシスト磁化反転 / 負のスピン分極材料 / スピントルク |
研究開始時の研究の概要 |
スピントルク発振素子(STO)は直流電流を通電することにより数GHzから数10GHzの周波数での磁化発振が生じるナノサイズのスピントロニクスデバイスである。STOには様々な応用が期待されているが、ナノサイズの磁性体における高速な磁化ダイナミクスを解析し、制御することは困難であり、実用化への障壁となっている。本研究では、injection lockingを利用したSTOの新規計測技術を開発し、STOの発振現象の理解を深めることを目的とする。さらにこの計測技術を利用することで、STO応用技術の実用化に必須であるSTOの発振制御を可能とする、STO構造・材料を考案する。
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研究成果の概要 |
スピントルク発振素子が磁気記録応用などの観点から注目されている。本研究では、スピントルク発振素子の磁化ダイナミクス解明・性能向上に関して以下のテーマで研究を行った。①注入同期を用いた解析手法を開発し、高周波電気信号を用いた従来手法に対する優位性を示した。②スピントルク発振素子の新たな構造を実現する負のスピン分極材料であるFeCrに関して、その特性評価、特にスピントランスファートルク能率の定量評価を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スピントルク発振素子は、微細なサイズ・直流電流を通電することでサブGHz~数10GHzの磁化振動が励起可能という特徴を有し、磁気記録応用・高周波デバイス応用から研究されている。特に磁気記録応用である、マイクロ波アシスト磁気記録は、現在停滞しているHDDの記録密度を飛躍的に向上させることのできる技術であり、近年の情報爆発に伴い問題となっているデータセンタの消費電力を削減につながる。スピントルク発振素子の高速な磁化ダイナミクスを解析し制御することは困難であり、実用化への障壁となっている。この課題を解決することで、スピントルク発振素子の実用化につなげる。
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