研究課題/領域番号 |
21K20491
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
井原 史朗 九州大学, 先導物質化学研究所, 助教 (60909745)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 走査透過電子顕微鏡法 / 深層学習 / その場観察 / 転位 / STEM / 機械学習 / 結晶塑性 |
研究開始時の研究の概要 |
金属材料の変形や破壊を詳細に理解するためには格子欠陥の挙動を捉える必要があり,本研究ではこのための技術開発およびその実施を行う.高速で格子欠陥の挙動を捉えるためには,高速で電子顕微鏡観察を行う必要があるが,高速で撮影を行うと像にノイズが多く含まれてしまう.そこで,機械学習を用いて像の改善を行い,これまで未解明な点が多かった変形中に変化する格子欠陥の詳細を可視化することを試みる.
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研究成果の概要 |
走査透過電子顕微鏡法(STEM)によってその場観察にも適用できるような高速撮像を行うと,STEM特有のノイズや像ひずみが生じる.このことから,事実上,STEMをその場観察に用いることは不可能であった.本研究では,STEMによる高速撮像に伴う像ひずみ補正アルゴリズムを開発すると共に,深層学習によるノイズ除去を行った.更に,このように開発された画像処理手法をTEM内その場観察にも適用し,本手法の汎用性を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
STEMはTEMで扱える範囲よりも厚い試料を観察可能である等,広く用いられているTEMよりも優れた点が多いものの,高速撮像には不向きであったことから,これまでその場観察に用いられることは少なかった.本研究で開発した手法によって,高速かつ高品質な像取得が可能となり,STEMを用いたその場観察をより実用化に近づけられた.今後,ナノスケールにおける動的な現象の解明に貢献し得ると考えられる.
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