研究課題/領域番号 |
21K20544
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
|
研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
秋吉 亮平 関西学院大学, 理学部, 助教 (00907537)
|
研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 錯体化学 / フロー合成 / 機能性金属錯体 / フロー精密合成 / マテリアルズインフォマティクス / 誘電体材料 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、金属錯体が示す電子移動に立脚した双極子モーメントを世界に先駆けて実現し、その分子ユニットをフロー精密合成システムを駆使して配向させることで、従来までの構造の変化に基づく強誘電体と一線を画した“電子状態の変化に基づく新たな強誘電体材料の創成”を目指す。更に、フロー精密合成が得意とするハイスループット合成と機械学習を始めとするマテリアルズインフォマティクスを統合することで、合理的且つ効率的に研究を推進し、分子性強誘電体の開発に向けた新しい設計指針を打ち立てる。
|
研究成果の概要 |
金属錯体は、その分子配列や集積構造に応じて多彩な機能物性を示すため、金属イオンや有機配位子、金属錯体分子の配列様式を自在に制御することは、学術的に極めて重要な課題である。本研究では、フロー精密合成システムを活用することで、従来までのフラスコ合成では実現不可能な分子集積の構築やそれに基づいた機能創出を目指した。特に、フロー合成システムの流速等の変更により、混合過程や反応の初期過程を精密に制御することで、一次元配位高分子および金属-有機構造体の分子配列や結晶サイズの制御に成功した。本研究成果は、金属錯体の分子集積および機能物性の自在制御に向けた新しい指針となると確信している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今日まで分子集積を制御するための試みが数多く行われてきたが、反応時間や濃度、温度等が制御されたフラスコ合成が主流である。本研究が着目したフロー精密合成システムは、医薬品の合成等、有機合成分野において多用される中、金属錯体の合成に利用した報告例は極めて限定的である。一方、本研究成果は、金属錯体の合成に有用であることを実証するものであり、集積構造および機能物性の自在な創出・制御に向けて有用な知見を与える。
|