研究課題/領域番号 |
21K20550
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0502:無機・錯体化学、分析化学、無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
小玉 翔平 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (30910096)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | シンチレータ / 自己発光 / 塩化物 / 蛍光体 / 電荷移動遷移発光 / ハロゲン化物 |
研究開始時の研究の概要 |
Cs2HfCl6は高発光量・高エネルギー分解能を有する有望な新規シンチレータ材料だが、その発光が何を起源とするか、詳細なメカニズムは明らかになっていない。性能の向上を図るためには、発光メカニズムを解き明かす必要がある。本研究では、Cs2HfCl6の結晶構造中に不純物金属元素を導入したときの発光特性を比較することで、Cs2HfCl6の発光メカニズム解明を目指してゆく。
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研究成果の概要 |
シンチレータは放射線を吸収し発光する機能性材料である。Cs2HfCl6は放射線入射時の発光量が高い材料として実用化が有望視されているものの、発光メカニズムが未解明である。本研究では、Cs2HfCl6の発光メカニズムを調査するため類似化合物の合成と光学特性評価を行った。Cs2IrCl6-CsClコンポジットの結果から、Cs2HfCl6の発光はHf-Cl間の電荷移動遷移発光である可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シンチレータは放射線検出器のセンサー部分として広く利用されており、シンチレータの性能が向上するほど高精度な放射線検出が可能であるため、新材料開発・元素置換による性能向上の取り組みが盛んに行われている。性能向上のためには発光メカニズムを踏まえた方策が効果的である。Cs2HfCl6の発光メカニズムは未解明のままであったが、本研究では電荷移動遷移発光の可能性を提案する結果が得られた。本研究結果は、未解明な物理現象を解き明かす学術的意義、高性能な放射線検出器の開発に繋がる社会的意義ともに重要な成果である。
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