研究課題/領域番号 |
21K20586
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0602:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 公益財団法人岩手生物工学研究センター |
研究代表者 |
宮路 直実 公益財団法人岩手生物工学研究センター, ゲノム育種研究部, 研究員 (60908383)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 抵抗性遺伝子 / Integrated Domain / エフェクター / イネ / いもち病 / いもち病菌 / 抵抗性タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
イネいもち病はイネの収穫減をもたらす重要病害である。これまでにイネいもち病に対するペア抵抗性遺伝子Pias(Pias-1+Pias-2)と、Piasによって認識されるいもち病菌エフェクター(AVR-Pias)が同定されている。AVR-Piasの認識にはPias-2のIntegrated Domain(進化の過程で獲得した宿主の他の遺伝子産物であり、病原菌エフェクターの標的因子と考えられている)であるDUF761ドメインが重要な役割を持つと推測されている。しかしDUF761の機能は未知であり、Pias-2がDUF761を獲得した理由は不明である。そこで本研究では、DUF761の機能と感染成立時におけるAVR-Piasの機能を解析することで、Pias-2がDUF761を獲得した進化的意義を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は抵抗性タンパク質が持つ付加ドメインの機能解明を目標に、イネいもち病抵抗性タンパク質といもち病菌エフェクターの関係に着目した。抵抗性タンパク質とエフェクターの相互作用解析により、エフェクター認識に重要だと予想される抵抗性タンパク質の領域を明らかにした。また、遺伝子発現解析と活性酸素種生産量の測定法を用いてエフェクターのイネ免疫応答への作用を調べたところ、いもち病菌エフェクターがイネ免疫応答を抑制することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、エフェクターの認識には抵抗性タンパク質の複数の領域が重要である可能性が示唆された。また、本研究で着目したいもち病菌エフェクターがイネの免疫応答を抑制する機能を持つことが示された。イネといもち病菌の相互作用メカニズムは未解明な部分が多い。本研究で得られた成果は、宿主と病原菌の相互作用メカニズムを今後解明する上で重要な知見となる。
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