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葉食性霊長類に特徴的な味覚の進化機構の解明:キツネザル類に着目して

研究課題

研究課題/領域番号 21K20674
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0703:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
研究機関明治大学 (2022)
京都大学 (2021)

研究代表者

糸井川 壮大  明治大学, 研究・知財戦略機構(生田), 研究推進員(ポスト・ドクター) (30910492)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード霊長類 / 味覚受容体 / 甘味 / キツネザル / 分子進化 / 採食 / 味覚 / 甘味受容体 / 進化
研究開始時の研究の概要

哺乳類の味覚(甘味や苦味)は、摂食の際に食物の栄養価や有毒性を評価する重要な感覚である。味は口腔内に発現する味センサーである味覚受容体タンパク質を介して知覚され、個々の種はその食性に応じて味覚受容体を進化・適応させてきたと考えられている。しかし、類似の食性を持つ種間で味覚受容体に機能的な共通性があるのかはよくわかっていない。そこで、本研究では、葉食性の系統を複数もつキツネザル類に着目して、類似の食性間での味覚受容体の機能的な共通性とその進化機構の解明を目指す。

研究成果の概要

甘味は炭水化物の指標となる味質で、多くの霊長類が好む味質である。甘味は口腔内の甘味受容体(T1R2/T1R3)を介して知覚されるが、一部の葉食性霊長類は、甘味受容体の糖感受性が低く、糖嗜好性も持たない。そこで、本研究ではこの現象が他の葉食性霊長類でも見られる共通の形質であるのかを明らかにするために、3つの葉食性系統を含むキツネザル下目を対象に、甘味受容体の糖感受性を比較解析した。これまでの実験により、葉食性傾向の高いインドリ科の一部で糖感受性の低下が認められた。また、この機能低下を生み出すアミノ酸置換の一部の同定に成功した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年の研究でT1Rの機能は食性と強く関連しながら進化し、時に新規の採食ニッチの獲得にも寄与する重要なファクターであることが分かってきている。本研究でも、葉食性と関連した甘味受容体の機能変化が見いだされており、互いに遠縁だが類似の食性を持つ種同士で並行的に味物質感受性の低下が見つかった点は、特定の食性に共通した味覚的特徴(もしくは進化傾向)が存在する可能性を示唆し、動物の食性進化メカニズムの分子基盤理解への一助となったと考えている。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [国際共同研究] University of Antananarivo(マダガスカル)

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [国際共同研究] University of Antananarivo(マダガスカル)

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 味覚受容体の機能から見るキツネザルの食性適応2023

    • 著者名/発表者名
      糸井川壮大
    • 学会等名
      第26回マダガスカル研究懇談会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] インドリ科における甘味受容体の機能多様性2022

    • 著者名/発表者名
      糸井川壮大、戸田安香、石丸喜朗、今井啓雄
    • 学会等名
      第76回日本人類学会大会・第38回日本霊長類学会大会連合大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2021-10-22   更新日: 2024-01-30  

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