研究課題/領域番号 |
21K20696
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
谷口 大祐 順天堂大学, 医学部, 助手 (70908946)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 大脳皮質基底核変性症 / タウ蛋白 / タウオパチー / マウスモデル / 空間トランスクリプトーム解析 / 伝播 / アストロサイト |
研究開始時の研究の概要 |
大脳皮質基底核変性症(以下CBD)は患者脳不溶画分に疾患特異的なタウ断片を認め,病態に関与していることが予想される.申請者は,この疾患特異的なタウ断片がCBD特有のタウ蛋白の立体構造に起因することを明らかにしている.本研究では,培養細胞とマウスモデルを用いてCBD型タウを作製し,CBD病態の再現を試みる.さらに,CBD型タウの構造を変化させることで,CBD病態の進行を抑制する疾患修飾治療法の開発を目指す.
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研究成果の概要 |
人工的に増幅した大脳皮質基底核変性症(CBD)型タウをマウスに移植することで、新規CBDマウスモデルを作製することに成功した。このCBDマウスモデルはCBD患者脳の病理学的、生化学的特徴を保持しており、患者脳シードを移植する従来の方法と比較して、患者脳サンプルの消費を大幅に減らすことができる点で優れていた。 また、CBD患者脳シードを移植したマウスを用いて、タウ病理が出現した領域で空間トランスクリプトーム解析を行った。いくつかの発現変動遺伝子を同定し、細胞実験系にてタウ凝集に与える影響を解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大脳皮質基底核変性症(CBD)はパーキンソン病症状と高次脳機能障害を主症状とするタウオパチーの一種である。平均罹病期間は約6年と予後不良で根本的治療法がなく、アルツハイマー病など他のタウオパチーと比べて病態解明が進んでいない。本研究で新たなCBDモデルマウスの作製に成功した。さらにこれらのマウスモデルを用いてタウ凝集に影響を与える可能性がある遺伝子をいくつか同定し、細胞実験系でタウ凝集に与える影響を解析した。これらの成果はCBDの治療薬を探索するための、ドラッグスクリーニングの基盤になるものと期待される。
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