研究課題/領域番号 |
21K20733
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0801:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
北畠 和己 東京理科大学, 薬学部薬学科, 助教 (40910732)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 放射線 / 骨髄抑制 / 造血幹細胞 / 中脳アストロサイト由来神経栄養因子 / グアノシン三リン酸 / DNA損傷修復 / リンパ球 / 放射線防護剤 / 放射線治療 / グアノシン三リン酸(GTP) / 中脳アストロサイト由来神経栄養因子(MANF) / GTP / MANF |
研究開始時の研究の概要 |
放射線治療は有効ながん治療法であるが、放射線は腫瘍以外の正常組織も障害し、特に骨髄や上皮細胞など障害を受けやすい放射線感受性の組織では骨髄抑制や線維化などの副作用を引き起こすため治療の継続が困難になる。この解決のため正常組織の放射線の障害を軽減する放射線防護剤の開発が求められる。そこで本研究では、GTPおよびMANFに注目し、放射線治療時の正常組織に対する放射線防護剤の開発を目指し、骨髄細胞(特に造血幹細胞)やリンパ球、気道上皮細胞へのGTPおよびMANFの放射線防護効果をin vitro、ex vivo、in vivo実験にて明らかにする。
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研究成果の概要 |
放射線治療は効果的ながん治療法であるが、放射線は骨髄細胞、特に造血幹細胞を障害する可能性があり、これらの障害は骨髄抑制などの副作用を引き起こす。この問題を解決するためには骨髄細胞の障害を軽減する薬剤の開発が重要である。本研究では中脳アストロサイト由来神経栄養因子(MANF)とグアノシン三リン酸(GTP)が骨髄細胞における放射線照射誘導の細胞死を抑制することを示し、MANFやGTPを放射線障害モデルマウスに投与することでを骨髄抑制を改善することを明らかにした。これよりMANFやGTPが放射線障害を軽減する新規薬剤の候補となる可能性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は放射線による副作用を軽減することで、より効果的な放射線治療の確立を目指した研究です。放射線はがん細胞だけではなく、正常な細胞、骨髄の細胞などを障害する可能性があり、これらは全身の免疫機能の低下を引き起こすため、放射線治療の継続が困難になります。そのため骨髄の細胞の放射線による細胞死を軽減する薬剤の開発が重要です。本研究では神経栄養因子(MANF)やグアノシン三リン酸(GTP)が骨髄細胞の放射線照射後の細胞死を抑制し、放射線照射後にMANFやGTPを投与することで放射線障害を改善できることを明らかにしました。本研究の生かは今後の放射線治療の発展に役立つと考えられます。
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