研究課題/領域番号 |
21K20734
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0801:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
内藤 行喜 京都薬科大学, 薬学部, 助教 (80610120)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 亜鉛錯体 / 終末糖化産物(AGEs) / 糖化反応 / 糖化抑制 / ペントシジン / 糖尿病 / 終末糖化産物 / 亜鉛 / アルドース還元酵素 / 高血糖 / AGEs / 抗炎症作用 / インスリン抵抗性改善 / 糖尿病発症予防 |
研究開始時の研究の概要 |
炎症シグナルの原因となる終末糖化産物(AGEs)に注目が集まっている。本研究では、抗炎症作用を持つヒノキチオールを配位子に用いた亜鉛ヒノキチオール錯体([Zn(hkt)2])によるAGEs生成抑制効果について検討する。[Zn(hkt)2]がAGEs生成抑制効果を示せば、過剰なAGEs蓄積抑制、炎症シグナル抑制により糖尿病状態の改善、発症抑制に繋がるのではないかと考えた。 [Zn(hkt)2]をはじめとする種々の亜鉛錯体によるアルドース還元酵素への阻害作用ならびに動物組織におけるAGEs蓄積量、抗炎症作用について検討し、亜鉛錯体が糖尿病の発症を予防できるかを評価することを目標とした。
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研究成果の概要 |
現在、炎症シグナルの原因となる終末糖化産物(AGEs)に注目が集まっている。糖尿病発症原因の1つであるインスリン抵抗性は、脂肪組織における慢性炎症が惹起すると考えられている。本研究では抗炎症作用を持つことが知られているヒノキチオールを配位子に有し、インスリン様作用、血糖降下作用が報告されている亜鉛ヒノキチオール錯体が、AGEsの生成を抑制し、過剰なAGEs蓄積を防ぐことでインスリン抵抗性および糖尿病発症予防につながるのではないかと考え、そのAGEsの生成抑制効果を評価した。 検討した亜鉛錯体のうち、トロポノイド骨格を持つ亜鉛錯体は強い糖化抑制反応およびペントシジン生成抑制効果を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病は発症すると完治は困難であり、症状進行とともに糖尿病性合併症へと進行する。このため、糖尿病の発症予防および発症の要因であるインスリン抵抗性を抑制することは、生活の質を維持するうえで重要である。 今回の研究成果から、種々の亜鉛錯体が糖化反応を抑制し、AGEsの一種であるペントシジンの生成抑制効果を持つことを見出した。特に、7員環トロポノイド骨格を有する亜鉛錯体の効果は強いことを明らかにした。 本知見は、インスリン抵抗性をはじめとする炎症反応に関与する終末糖化産物(AGEs)に対して亜鉛錯体が生成抑制効果を示すことを初めて明らかにしたものであり、学術的および社会的にに意義がある。
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