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休眠中の動物が少ない酸素消費量でも生きられるのはなぜなのか?

研究課題

研究課題/領域番号 21K20749
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0802:生体の構造と機能およびその関連分野
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

小野 宏晃  国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (80908591)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード合成生物学 / 休眠 / CRISPRスクリーニング / ウイルスベクター / 冬眠 / 低代謝 / CRISPR/Cas9 / シングルセルトランスクリプトーム
研究開始時の研究の概要

休眠中は、低代謝による細胞への障害に耐性を示し、低酸素障害を受ける水準の「少ない酸素消費量」でも生存が可能となる。ヒトが少ない酸素消費量で生存できれば、医療現場や有人宇宙探査等で有用性が期待される。そこで本研究では、マウスを休眠様低代謝状態に誘導する方法をベースに、細胞レベルの低代謝耐性評価系と、肝臓をモデルとしたレンチウイルスによる1細胞ノックアウトを組み合わせることで、低代謝耐性に重要な遺伝子をゲノムワイドにスクリーニングする。得られた遺伝子の改変マウスを用いることで低代謝耐性と遺伝子の因果関係を明らかにする。

研究成果の概要

本研究は肝臓をモデル臓器としたCRISPRゲノムワイドスクリーニングによって、休眠中の低代謝耐性に必須な遺伝子のリストを得ることにある。本研究課題の成果として、以下の4つを達成した。まずは(1)生体内で100%の肝臓細胞に遺伝子を導入するプロトコルの確立と、(2)肝臓細胞を90%以上の生細胞率で分散させるプロトコルを確立した。また、同プロトコルを用いたscRNA-seqによって、(3)低代謝に固有な応答を示す分子マーカーを同定した。さらに同定した分子マーカーを標識するために、(4)生体内でRNAを標的とし、レポーター遺伝子などの任意のタンパク質発現を誘導することができるツールを開発した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

休眠中は正常状態の30%以下のエネルギー使用量(低代謝)になるにも関わらず、細胞障害を呈することはない(低代謝耐性)。本研究は、休眠中の低代謝耐性の分子基盤を明らかにするために、哺乳類の全遺伝子から低代謝耐性に必須な遺伝子群を抽出することが目的である。本研究の成果によって、低代謝状態の細胞を特徴づける分子と、それを標識する技術を開発することができた。この技術を駆使することで、低代謝耐性の分子基盤が明らかとなれば、休眠現象の理解を飛躍的に進めるだけでなく、エネルギーの供給が不足することが問題となる多くの疾患への画期的な治療方法となることが期待される。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 人工冬眠の実現にむけた休眠研究の取り組み2023

    • 著者名/発表者名
      小野 宏晃、砂川 玄志郎
    • 雑誌名

      低温科学

      巻: 81 ページ: 141-147

    • DOI

      10.14943/lowtemsci.81.141

    • ISSN
      1880-7593
    • 年月日
      2023-03-20
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2021-10-22   更新日: 2024-01-30  

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