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弱酸性腫瘍間質液のpH制御による抗癌剤治療効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 21K20800
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0901:腫瘍学およびその関連分野
研究機関名古屋大学

研究代表者

砂川 真輝  名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (50892709)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード膵臓癌 / 癌代謝 / 弱酸性環境 / Acidemia / 低pH / 腫瘍微小環境 / Autophagy / Senescence / 腫瘍間質液 / 抗がん剤耐性 / 膵癌 / 抗癌剤耐性
研究開始時の研究の概要

膵臓癌は豊富な癌微小環境を伴う難治癌の1つである。癌微小環境中の腫瘍間質液(Tumor Interstitial Fluid; TIF)は癌の生育に関して重要とされている。腫瘍微小環境中の豊富な乳酸が間質液により溶解することで弱酸性となったTIFは腫瘍の悪性化を進行させることは知られているが、抗癌剤耐性獲得能については検討されていない。本研究の目的は(1)弱酸性細胞外環境が誘導する抗癌剤耐性関連遺伝子の解析およびシグナルの検索および(2)弱酸性TIFのpH制御による抗癌剤の抗腫瘍効果をマウスモデルで検証する。

研究成果の概要

本研究は弱酸性細胞外液によって誘導される癌細胞の抗がん剤耐性獲得メカニズムの解明に基づく新規バイオマーカーや治療法の開発を目的とした。我々は弱酸性細胞外液による抗がん剤耐性メカニズムとしてCD133が関与していることを明らかにした。また、癌細胞を弱酸性培養液で培養することで特徴的な遺伝子発現パターンを同定することができた。しかし、我々が注目したFAM111Bは明らかな癌遺伝子とはならない可能性が示された。in vivoにおいては腫瘍周囲にpH中和製剤を投与することで、抗がん剤の感受性を高めることが示唆されたが、そのメカニズムは不明であり、今後も検討を要する。

研究成果の学術的意義や社会的意義

膵臓がんは予後不良の難治がんであり、新規バイオマーカーおよび新規薬物療法の開発が喫緊の課題である。我々は、腫瘍微小環境の構成要素である腫瘍間質液に着目した。癌代謝および低酸素・低栄養を伴う腫瘍微小環境によって腫瘍間質液は弱酸性を示しており、低pHが癌幹細胞マーカーの1つであるCD133を発現し、癌細胞の抗がん剤耐性を誘導していることを明らかにした。今回着目した遺伝子は直接的に癌遺伝子とは考えにくいが、中和製剤により腫瘍微小環境のpHを制御することで、抗がん剤の抗腫瘍効果を増強させることができ、新規治療法として期待される。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] pH regulation might increase drug sensitivity in pancreatic ductal adenocarcinoma2022

    • 著者名/発表者名
      砂川真輝
    • 学会等名
      第81回日本癌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2021-10-22   更新日: 2024-01-30  

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