研究課題/領域番号 |
21K20824
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
宮崎 貴寛 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (90909433)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 膵癌 / 癌関連線維芽細胞 / 腫瘍微小環境 / CAF / 糖鎖 |
研究開始時の研究の概要 |
難治性固形癌の代表である膵癌の病理組織学的な特徴である間質組織増生に焦点を当て、 その中心的な役割を担う腫瘍関連線維芽細胞(Cancer Associated Fibroblast, CAF)の特徴・機能を糖鎖構造解析という新たな手法を用いて理解する。CAFは癌細胞を守るバリアになり抗癌剤抵抗性の原因となる。本研究ではCAF特異的な糖鎖構造と、その糖鎖と結合するレクチンを同定し、臨床膵癌由来のCAFとオルガノイドを用いてその特異性と機能を検証する。本研究成果は後のLDC作製へと発展させ、CAFリプログラミングを誘導しCAFによる薬剤バリアを除去する、新規CAF糖鎖標的治療薬の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
臨床検体由来の癌関連線維芽細胞(CAF)、脂肪由来間葉系幹細胞(AD-MSC)をin vitroで膵癌細胞株と共培養して得たCAF(DR-CAF,TW-CAF)について、CAF特異的な糖鎖を同定すべくレクチンマイクロアレイを用いて探索した。また、臨床膵癌の組織アレイでレクチン染色を行い、染色強度の違いからCAF特異的糖鎖の候補の抽出を行った。それらより抽出した候補について、先行研究で得られたRNA-seqのデータと比較したが、膵癌細胞、正常線維芽細胞、CAFの3群で発現量に違いはなかった。CAF heterogeneityの影響が大きいと考えられ、今後は単細胞解析を用いての解析を進める。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回用いたレクチンマイクロアレイで抽出した候補の糖鎖構造については、RNA-seqで特異性の裏付けはとれなかった。昨今注目されているCAF heterogeneityがこの結果に影響している可能性が高い。一細胞解析技術が発展しているので、この技術を用いてCAF heterogeneityの詳細を調べることができれば、CAF特異的なタンパクや糖鎖を同定することが可能であると考える。
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