研究課題/領域番号 |
21K20850
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 (2022) 東京女子医科大学 (2021) |
研究代表者 |
椎原 正尋 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (00907701)
|
研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 胆道癌 / オルガノイド / ゲノム解析 / exome / transcriptome / 個別化医療 / リンパ節転移 / 遺伝子解析 / ゲノム / 胆管癌 / 胆嚢癌 |
研究開始時の研究の概要 |
胆管癌のリンパ節転移症例は予後が非常に悪い。現行の画像診断能ではリンパ節転移症例や転移高リスク群を術前に抽出するのに限界がある。また胆管癌の化学療法の選択肢は明らかに少なく奏効率も低い。本研究では、網羅的ゲノム解析から胆管癌のリンパ節転移に関与する遺伝子(ドライバー遺伝子)変異を明らかにし、術前体液内で検出可能か検証することにより、術前診断ツールの開発を目指す。さらに、ドライバー遺伝子変異に対する標的療法の効果をオルガノイドを用いてin vitroで検証することで新規分子標的薬の開発につなげる。本研究は胆管癌の個別化医療の発展と治療選択肢の幅を大きく広げると期待される。
|
研究成果の概要 |
患者由来オルガノイド培養に必要な試薬、保存液、核酸抽出キット等を購入し数種類の胆道癌オルガノイド培養に成功、library作成を行った。オルガノイドは免疫染色とexome解析の結果を原発腫瘍と比較し、特異的遺伝子変異、発現を継承している事を確認した。培養成功したオルガノイドは、共焦点顕微鏡によるタイムラプス観察にて、増殖/進展形態を観察した。胆道癌の他に、膵管内乳頭粘液性腫瘍の患者由来オルガノイドの培養にも成功し、特異的な増殖形態を観察することが出来た。さらに、Exome解析、transcriptome解析の結果から抽出したドライバー遺伝子変異の特異的治療薬の効果をオルガノイドで確認した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胆道癌の患者由来オルガノイド(三次元培養細胞)の培養に成功し、癌モデルとしての活用、研究を行っている。予後不良で治療法の少ない胆道癌の増殖/進展形態を生体内に近い形で観察し、薬剤感受性試験などを行う事ができている。 過去の保存切除検体のゲノム解析結果と臨床的特徴や予後をひもづけて、オルガノイドをin vitroモデルとして検証することで、新規抗腫瘍薬や悪性度予測ツールなどの開発につなげることができる。
|