研究課題/領域番号 |
21K20947
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0905:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大島 侑 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (50911830)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 肝切除 / 門脈血行動態 / 肝再生 / 過小グラフト症候群 / wall shear stress |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は新規MRI撮影技術と流体解析技術を用いて、ラットにおける肝切除後の門脈血行動態変化と肝再生過程を可視・定量化することにより、肝切除後の門脈血行動態と肝再生との関係や、過小グラフト症候群の病態を解明することを目的とする。 これまで肝切除後の門脈血流変化が肝再生を誘導したり、過小グラフト症候群のリスクとなることが報告されている。しかし、門脈血行動態の詳細な評価は困難であったため、門脈血行動態と肝再生との関係や過小グラフト症候群の病態はいまだ十分に解明されていない。 本研究では3次元位相コントラストMRIと流体解析技術を用い、肝切除後の門脈血行動態と肝再生や過小グラフト症候群との関連を検討する。
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研究成果の概要 |
本研究は、3次元位相コントラストMRIと流体解析技術を用いて肝切除後の門脈血行動態と肝再生との関係や、過小グラフト症候群の病態を解明することを目的としている。まず、正常肝再生過程を辿るラット70%肝切除モデルの門脈血行動態パラメーターを測定し、肝再生との関連を評価した。次に、過小グラフト症候群を来たす90%肝切除モデルを用いて、門脈血行動態パラメーターとの関連を検討した。 現在はこれまでに解析した門脈の血行動態パラメーターや各種サイトカイン、成長因子と肝再生過程との関連を評価し、どのような血行動態パラメーターであれば肝再生が誘導されるのか、あるいは肝再生が損なわれるのかの解析を試みている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝切除後の相対的な門脈血流量増加が肝再生を誘導する一方で、血管内皮細胞への過大な力学的刺激が肝再生を障害し、過小グラフト症候群発生のリスクとなる。しかし、これまで門脈血行動態の詳細な評価は困難であったため、門脈血行動態と肝再生との関係や、過小グラフト症候群の病態はいまだ十分に解明されていない。 本研究により、ラット肝切除術後の血行動態パラメーター(血流量、血流速度、壁せん断応力など)を定量的に評価することが可能となった。今後は肝疾患や肝臓外科治療の小動物モデルにおいて、門脈血行動態変化と肝再生との関係や、過小グラフト症候群の病態を解明することに応用できると考えられる。
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