研究課題/領域番号 |
21K21073
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
加藤 邑佳 明海大学, 歯学部, 助教 (10906697)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | Oxytocin / Odontoblast / Dentinogenesis / Dental pulp cell / Laser / Wnt signal / oxytocin / dentinognesis / laser / odontoblast / dental pulp cell / 歯髄細胞 / 象牙質形成 / 象牙芽細胞 / Oxytocin receptor / 修復象牙質形成 / 歯髄再生療法 / 歯髄保護 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はこれまでに、Oxytocinの受容体(Oxytocin Receptor:以下OTR)Otr mRNAが象牙芽細胞に発現していることを発見し、また歯根膜細胞にもその存在を確認した。さらにOxytocinはWntシグナルを介して象牙質形成を促進させることを明らかにした。しかしながら、分子レベルでのOxytocinの象牙芽細胞への作用機序は解明されていない。 そこで本研究は歯科治療における新たな覆髄剤の開発を視野に入れ、Oxytocinの象牙芽細胞への細胞生物学的作用を詳細に調べ将来のための基礎的な知見を得ることを目指した。
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研究成果の概要 |
象牙芽細胞にはOxytocin(OT)の受容体が発現しており、OTがこの受容体を介し、Wnt シグナルを通して象牙質形成を亢進させることをこれまでの研究で明らかにしてきた。一方、歯科用レーザー照射では歯髄培養細胞でのOT受容体の発現亢進がみられたことから、OTとレーザーを利用した新たな歯髄再生療法の開発を試みた。培養歯髄細胞に低出力の半導体レーザーを照射するとOT 受容体の発現が亢進し、石灰化象牙質形成が亢進することを発見した。さらにOT受容体の発現に及ぼす照射条件を調べるために歯髄組織以外にも骨組織を利用して波長の異なる各種レーザーを用いて骨形成に及ぼす作用を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢社会における歯髄保護療法は健康寿命に対して重要な役割を果たす。すなわち自分の歯で咬合機能を維持するための保存療法の開発は我が国においても急務の課題と言える。本研究における幸せホルモンであるOTと臨床において多く使用されているレーザーに着目したことは、学術的にもユニークであり、本課題で得られた研究成果は、歯髄保存療法の開発に対して、OTとレーザーを応用するという新たなアイデアを投入することができ、今後の歯髄保護療法の開発に大いに貢献するものと考え、社会的な意義は大きいと考える。
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