研究課題/領域番号 |
21K21121
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
渡部 純 自治医科大学, 医学部, 助教 (50910949)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 体組成 / 胆道癌 / サルコペニア / 骨減少症 / 術後合併症 / 予後 / 全生存 / システマティックレビュー / 胆道がん / フレイル / システマティック・レビュー |
研究開始時の研究の概要 |
胆道癌の唯一の治癒的治療法は外科手術だが、手術後の予後は依然として不良である。近年、悪性腫瘍患者の転帰に対して、サルコペニアなどの体組成の影響に関心が高まっている。しかし、外科手術を受ける胆道癌患者の転帰に対する術前の体組成の影響は十分に研究されていない。まず、システマティックレビューで胆道癌の転帰に対する体組成の影響を調べる。その上で、実臨床データを用いて、胆道癌患者に対して、術前の体組成の影響を考察する。本研究は、高齢化に伴う体組成の変化と悪性腫瘍というともに世界的に切実なニーズを踏まえて、エビデンスの確立と臨床研究の蓄積を通して、更なる外科的治療成績の向上につなげることを企図している。
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研究実績の概要 |
研究2年次の(2022年度)の主な目的は、(2)病院データベースを用いて、外科的切除した胆道癌患者に対して、胆道癌患者における体組成の影響を調べることであった。 研究2年次(2022年度)の主な成果は以下である。 臨床研究(後ろ向きコホート研究)の研究計画書を作成し、倫理委員会に諮り、臨床研究のデータベース作成、結果解析を実施した。研究1年次(2021年度)に明らかにした体組成で測定する骨量減少症はサルコペニアに先行する予後不良因子の早期マーカーである可能性を考慮し、術前骨減少症が胆道癌患者における生存に与える影響についての英語論文を出版した。骨減少症はさまざまながん患者の転帰に関連することが示したが、骨減少症と肝門部胆管癌との関連は不明でした。今回は、肝門部胆管癌患者の予後因子としての骨減少症を評価することを目的とした。今回自施設のデータを用いて、肝門部胆管癌患者において、サルコペニアと独立した危険因子である骨減少症(Osteopenia)が全生存率の独立した危険因子であることを初めて明らかにした(Cancers (Basel). 2022;14(9):2213)。この結果は、肝門部胆管癌患者の予後評価や治療戦略の見直しに寄与する可能性がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
主な成果は以下の2つの英語論文出版である。 第一に、自施設データを用いて、肝門部胆管癌患者において、サルコペニアと独立した危険因子である骨減少症(Osteopenia)が全生存率の独立した危険因子であることを初めて明らかにした(Cancers (Basel). 2022;14(9):2213)。 第二に、系統的レビューで、メタリックステントがプラスティックステントに比べて再介入と直接費用を減らす可能性があることを示した(J Hepatobiliary Pancreat Sci. 2023;30(1):6-20)。
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今後の研究の推進方策 |
研究3年次(2023年度)の主な目的は、(2)病院データベースを用いて、外科的切除した胆道癌患者に対して、胆道癌患者における体組成の影響を調べることである。臨床研究のデータベース作成を強化し、外科的切除した胆道癌患者に対して、更に体組成の影響を追求する。
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