研究課題/領域番号 |
21K21141
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
高橋 陽助 長崎大学, 病院(歯学系), 医員 (00909187)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 摂食嚥下 / 嚥下訓練 / 嚥下機能低下 / 摂食嚥下機能 / 視覚 / 触覚 / 嚥下機能評価 / 感覚の定量化 / 生体信号 / 人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
社会の高齢化に伴い、嚥下訓練を行う医療職のマンパワー不足は深刻化すると予想される。嚥下訓練時においては、医療者の視覚から舌や喉頭の運動速度や可動域を、医療者の手指感覚から筋の強さや柔軟性を測り、これらを総合して嚥下機能を評価している。このように、日々の訓練における嚥下機能評価は、医療者の感覚と経験に委ねられている部分が多い。そこで、これまで行ってきた嚥下運動を捉える筋電計に加え、医療者に装着し視点の先を捉える視覚センサおよび筋の状態を捉える触圧覚センサからの情報を用いて医療者の感覚を定量化する。これらに加え、医療者の経験による評価を学習した人工知能により嚥下機能を評価するシステムを構築する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は摂食嚥下リハビリテーションにおける医療者の感覚を定量化し、人工知能の機械学習を用いて、新たな嚥下機能評価方法を構築することである。これまで実施してきた研究を発展させ、多チャンネル筋電計を用いた嚥下時の筋活動計測および筋電図波形を学習した人工知能による解析を行った。その結果、患者の感覚に委ねられていた嚥下時の疲労を、筋活動のみから検出することができた。また、少量の水分を嚥下した際の筋活動から、嚥下機能低下を早期発見できる可能性が示唆された。 今後は、嚥下内視鏡検査および嚥下造影検査との同期計測、より広い年齢層を対象とする計測を行い、検出精度の向上を計る。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会の高齢化に伴い、摂食嚥下リハビリテーションを担う医療職のマンパワー不足は深刻化すると予想され、質の向上による訓練の効率化、正しい訓練・評価ができる成熟した医療者の早期育成が必要とされている。これらを達成するためには、誰もが正しく嚥下機能を評価できるシステムの構築が必要である。 日々のリハビリテーションにおける嚥下機能評価は、医療者の感覚と経験に委ねられている部分が多い。本研究における生体信号と医療者の感覚を定量化したデータおよび医療者の経験による評価を学習した人工知能による機能評価は、摂食嚥下リハビリテーションに限らず様々な医療現場で応用可能なコアシステムになる。
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