研究課題/領域番号 |
21K21255
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山科 俊輔 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 研究員 (20911233)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 変形性膝関節症 / 歩行パターン / 機械学習 / マーカレスモーションキャプチャシステム / 身体活動量 / 予後 / 予測 / 慣性センサー |
研究開始時の研究の概要 |
変形性膝関節症(Knee Osteoarthritis 以下,膝OA)患者の特異的な所見として異常な歩行パターンがある。異常な歩行パターンは将来的に膝OAの進行に影響する。本研究では人工知能の手法の一つである機械学習を活用して,膝OA患者の異常な歩行パターンを評価する方法を構築する。我々はこれまでに,異常な歩行パターンを臨床で評価するための尺度を開発し,信頼性と妥当性を検証した。しかし,現状では,この尺度は専門家の肉眼観察に依存した評価方法となっている。そのため,専門家でさえも気づけない歩行の異常所見は見落とされている。本研究には,この問題の解決に繋がる知見を提供できる点に意義がある。
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研究成果の概要 |
本研究では変形性膝関節症患者を対象に(1)歩行パターン評価の妥当性の検証,(2)マーカレスモーションキャプチャシステムによる歩行パターンの検査方法の検討,(3)マーカレスモーションキャプチャシステムから得られるデータを使用し,機械学習による膝重症度判断方法の検討を試みた。 本研究の結果より,変形性膝関節症患者の歩行パターンを評価することの妥当性が明らかとなった。膝重症度を判断する機械学習モデルを作成した。今後の課題としては,モデルの精度については検証,マーカレスモーションキャプチャシステムによる歩行パターンの検査方法の再考である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果より,歩行パターンの検査結果を用いることで,1年後の身体活動量が低下しやすい変形性膝関節症患者をスクリーニングできる可能性がある。変形性膝関節症患者に対する予防的介入方法の検討に繋がると考えられる。 また,本研究で作成した機械学習のモデルは,患者情報(年齢,性別,痛み)と歩行キネマティクス指標(下肢の関節運動)を用いて変形性膝関節症患者の重症度を判断するものである。臨床応用には限定的であるが,本研究をさらに検証することで動画情報から変形性膝関節症の状態を判断できるツールの開発に繋がると考えられる。そのため,早期の病態判断への発展性があると考える。
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