研究課題/領域番号 |
21K21323
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1002:人間情報学、応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
坂平 文博 大阪工業大学, 情報科学部, 准教授 (70578129)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 自然言語処理 / 考古遺跡 / 発掘調査報告書 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はマクロ的な歴史現象に関する考古学研究のために、①発掘調査報告書の文章に対して自然言語処理技術を適用し、発掘調査報告書間の類似度を算出することで、類似度の高い、つまり文化的に関連する遺跡同士を抽出する手法を開発する。②本手法の適用例として縄文から弥生への文化変容について約1万間の日本列島全体における大局的な展開を検討する。
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研究成果の概要 |
本研究はマクロ的な歴史現象に関する考古学研究のために、発掘調査報告書の文章に対して自然言語処理技術を適用し、発掘調査報告書間の類似度を算出することで、類似度の高い、つまり文化的に関連する遺跡同士を抽出する手法を開発した。具体的には既存の考古学研究論文において類似している遺跡として分類されている遺跡の発掘調査報告書に対して自然言語処理を行い類似度を算出して、既存の考古学研究論文における分類との整合性を確認できた。この結果により本アプローチは、専門用語の表記揺れが多くコーパスも十分に整備されていない発掘調査報告書に対して、有効なものであることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本手法を開発することで考古学研究者は、遺物や遺構など複雑な要素で構成される文化の伝播を研究する際に、従来のように発掘調査報告書を1冊ずつ虱潰しに読んだうえで必要な情報かどうかを判断するという多大な労力から解放されることで、容易に長期間の広域における大局的な展開の把握が可能となる。さらに、従来では見落としていた遺跡の情報が抽出される場合もあり、再発見や再解釈につながることが期待できる。さらに、この成果は個別の研究のみならず、考古学の研究方法の変革や学術文書検索システムのアルゴリズム改良にも貢献することが期待できる。
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