研究課題/領域番号 |
22390005
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
青木 伸 東京理科大学, 薬学部生命創薬科学科, 教授 (00222472)
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研究分担者 |
安部 良 東京理科大学, 生命医科学研究所, 教授 (20159453)
早瀬 仁則 東京理科大学, 理工学部, 准教授 (70293058)
中面 哲也 国立がん研究センター東病院, 臨床開発センター, 機能再生室長 (30343354)
伊藤 雅昭 国立がん研究センター東病院, 臨床開発センター, 消化器科医長 (40312144)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2012年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2011年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2010年度: 15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
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キーワード | 血中循環腫瘍細胞 / 光分解反応 / がん診断 / シリコン基板 / 抗体 |
研究概要 |
血中循環腫瘍細胞(Circulating Tumor Cell、以下 CTC と略)は、固形がんを由来として末梢血中に発見されるがん細胞のことである。CTC は、原発巣から離れて血液中やリンパ液へ流入することで体内を循環し、離れた器官において増殖を開始することで、転移を行うと推定されている。従って、CTC の定量的検出と分析はがん患者の個別診断に有用であると考えられる。そこで本研究では、特定の細胞を生きたまま捕捉し、回収するデバイスを開発した。基板にはシリコン基板を使い、光分解性の3-amino-3-(2-nitrophenyl)propionic acid(ANP)リンカーを介して抗HEL 抗体(anti-HEL-IgG, HEL= hen egg lysozyme) で修飾した。この修飾反応の過程をattenuated total reflection (FTIR-ATR)と高速原子間力顕微鏡(FS-AFM)で追跡、確認した。また、光照射によるリンカー切断に伴う抗体の遊離を、enzyme-linked immunosorbent assay (ELISA)と、高速原子間力顕微鏡によって観測した。次に、細胞膜上に抗原であるHELを発現したモデル細胞(SP2/O-HEL細胞)を選択的に捕捉した。SP2/O-HEL細胞と正常マウス血液の混合物からSP2/O-HEL細胞を選択的に捕捉し、その後の光照射によって回収した。回収された細胞を再培養し、生きていることも証明した。本手法は、目的細胞を生きたまま捕捉、回収できる方法であり、生化学や医学などにおいて有効な手法を提供するものである。
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