研究概要 |
本研究では,一側と両側同時に触圧覚二点刺激を与えた時の体性感覚誘発脳磁界(SEF)を計測解析し,二点識別の処理過程について検討することを目的とした.SEF波形の計測には306ch脳磁界計測装置を用いた.二点刺激は非磁性体触圧覚刺激装置を利用した.課題は,全被験者が二点と判別できる二点刺激を右示指と両側示指に対して行う場合(一定距離間隔刺激条件)と,3種類の二点刺激をランダムに与え二点識別させる課題を右示指と両側示指に対して行う場合(二点識別条件)を設定した.平均ピーク潜時は両条件ともに一側,両側同時刺激間で差は無かった.振幅は両条件間で比較すると一側刺激においては両条件で差は無かったが,両側同時刺激においては二点識別条件で大きかった.第二,第三成分のECDは,一次感覚野(3b野)の後方に同定された.
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