研究概要 |
本研究では形状記憶合金の知見から擬弾性効果を発現する合金と機構について検討する.2元系B2型合金と不規則A2型合金の対称性について考える.結晶構造の一つの原子とそれに隣接する原子の極性を考慮した対称性から,結晶構造の取りうる極配置を分類し,隣接原子の極配置との関係について調べた.結果を2元系形状記憶合金の相変態後の結晶系と比較した.変形におけるひずみエネルギと変態時における熱量の関係を調べ,エネルギ収支の観点から変態と変形におけるエネルギは同等に取り扱うことができることを示した.最後に,3種類の鉄系の合金において弾塑性変形試験を行い,擬弾性効果について検討した.
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