肝臓成熟化欠損マウスを用いた肝臓の基本単位(肝小葉)の新規構築メカニズムの解明

• 研究課題/領域番号: 22570063
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 形態・構造
• 研究機関: 静岡大学
• 研究代表者: 塩尻 信義 静岡大学, 理学部, 教授 (70162568)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• 研究課題ステータス: 完了 (2012年度)
• 配分額: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円); 2012年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2010年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: 肝小葉 / C/EBPα / 胆管形態形成 / アレイ / 門脈トライアッド / 組織構築 / 遺伝子欠失マウス / SOX9 / Notch2 / 細胞間相互作用 / キメラ

研究概要

本研究では、肝細胞の成熟化が進まず、種々の組織異常を示すC/EBPα遺伝子欠失マウスを用い、肝小葉を構成する細胞間で働く新規相互作用とその分子実体の解析を行った。ヌル型肝臓では、胆管形成不全、肝星細胞の活性化・線維化、類洞内皮細胞の成熟不全がおこり、これらより肝細胞は、胆管上皮細胞、肝星細胞、類洞内皮細胞と密接に相互作用することが示唆された。その相互作用には、PDGFC、angiopoietin-like 3等各種細胞増殖因子が関わりうる。また、胆管上皮細胞マーカーとして、Sox4、Sox9やosteopontin等が優れることが証明された。

研究成果

• [雑誌論文] Impaired hepatocyte maturation, abnormal expression of biliary transcription factors and liver fibrosis in C/EBPα(Cebpa)-knockout mice (2013)
  • 著者名/発表者名: Akai, Y., Oitate, T., Koike, T. and Shiojiri, N
  • 雑誌名: Histol. Histopathol 巻: (in press)
  • 査読あり
• [雑誌論文] Impaired hepatocyte maturation, abnormal expression of biliary transcription factors and liver fibrosis in C/EBPα (Cebpa)-knockout mice. (2013)
  • 著者名/発表者名: Akai, Y.
  • 雑誌名: Histol. Histopathol. 巻: 29
  • 査読あり
• [雑誌論文] Immunomagnetic exclusion of E-cadherin-positive hepatoblasts in fetal mouse liver cell cultures impairs morphogenesis and gene expression of sinusoidal endothelial cells (2012)
  • 著者名/発表者名: Takabe, Y., Yagi, S., Koike, T. and Shiojiri, N
  • 雑誌名: J. Anat. 巻: 221 号: 3 ページ: 229-239
  • DOI: 10.1111/j.1469-7580.2012.01532.x
  • 査読あり
• [雑誌論文] Histochemical analyses of hepatic architecture of the hagfish with special attention to periportal biliary structures (2012)
  • 著者名/発表者名: Umezu, A., Kametani, A., Akai, Y., Koike, T. and Shiojiri, N
  • 雑誌名: Zool. Sci. 巻: 29 号: 7 ページ: 450-457
  • DOI: 10.2108/zsj.29.450
  • NAID: 40019342121
  • 査読あり
• [雑誌論文] Purification and culture of fetal mouse hepatoblasts that are precursors of mature hepatocytes and biliary epithelial cells (2012)
  • 著者名/発表者名: Shiojiri, N.and Nitou, M.
  • 雑誌名: Methods Mol. Biol. 巻: 826 ページ: 3-10
  • DOI: 10.1007/978-1-61779-468-1_1
  • ISBN: 9781617794674, 9781617794681
  • 査読あり
• [雑誌論文] 肝臓の発生・組織構築過程における細胞間相互作用ネットワーク (2012)
  • 著者名/発表者名: 塩尻信義
  • 雑誌名: 生化学 巻: 84(8) ページ: 629-634
  • NAID: 10031058770
  • URL: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23012872
• [学会発表] メビオールゲルはマウス胎仔肝臓間葉系細胞の細胞死を誘導する (2012)
  • 著者名/発表者名: 臼田将・小池亨・塩尻信義
  • 学会等名: 日本動物学会第83回大会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2012-09-15
• [学会発表] アフリカツメガエル変態過程における肝臓の組織学的変化 (2012)
  • 著者名/発表者名: 上野友也・蒔田優・石原顕紀・小池亨・山内清志・塩尻信義
  • 学会等名: 日本動物学会第83回大会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2012-09-13
• [学会発表] 脊椎動物における肝臓構築の多様性と血管の分布 (2012)
  • 著者名/発表者名: 亀谷治頌・赤井佑輔・小池亨・赤坂甲治・塩尻信義
  • 学会等名: 第19回肝細胞研究会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2012-06-29
• [学会発表] マウス胎仔肝臓の組織構築における細胞間相互作用と温度感応性ゲル内培養 (2012)
  • 著者名/発表者名: 塩尻信義
  • 学会等名: 第12回日本再生医療学会総会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2012-03-21
• [学会発表] Oval cells and biliary development (2011)
  • 著者名/発表者名: Shiojiri, N.
  • 学会等名: The Fausto Symposium
  • 発表場所: Seattle, USA
  • 年月日: 2011-10-27
• [学会発表] Oval cells and biliary development (2011)
  • 著者名/発表者名: Shiojiri, N.
  • 学会等名: The Nelson Fausto Symposium
  • 発表場所: University of Washington Medical Center(米国シアトル)(招待講演)
  • 年月日: 2011-10-27
• [学会発表] 脊椎動物における肝臓構築の多様性 (2011)
  • 著者名/発表者名: 塩尻信義・梅津有理沙・上野友也・亀谷治頌・赤井佑輔・小池亨・赤坂甲治
  • 学会等名: 日本動物学会第82回大会
  • 発表場所: 旭川
  • 年月日: 2011-09-22
• [学会発表] 肝特異的転写因子C/EBPα遺伝子欠失マウスを用いたcDNAマイクロアレイによる胆管形成遺伝子の探索と発現解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 赤井佑輔・小池亨・塩尻信義
  • 学会等名: 日本動物学会第82回大会
  • 発表場所: 旭川
  • 年月日: 2011-09-21
• [学会発表] マウス胎生期肝臓類洞形成と肝芽細胞の働き～免疫磁気ビーズ法による肝芽細胞除去と血管構築～ (2011)
  • 著者名/発表者名: 高部百合絵・小池亨・塩尻信義
  • 学会等名: 第18回肝細胞研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2011-06-24
• [学会発表] 肝特異的転写因子C/EBPα遺伝子欠失マウスを用いたcDNAマイクロアレイによる胆管形成遺伝子の探索 (2011)
  • 著者名/発表者名: 赤井佑輔・小池亨・塩尻信義
  • 学会等名: 第18回肝細胞研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2011-06-24
• [学会発表] マウス胎児肝臓における血管系の発生・分化とそのメカニズム (2010)
  • 著者名/発表者名: 高部百合絵・杉山良典・小池亨・塩尻信義
  • 学会等名: 日本動物学会第81回大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-09-25
• [学会発表] マウス肝臓発生・組織構築過程におけるTNFファミリー遺伝子の発現解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 袁媛・小池亨・塩尻信義
  • 学会等名: 日本動物学会第81回大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-09-25
• [学会発表] マウス肝臓発生過程におけるsyntaxin2の発現と肝芽細胞の増殖・分化に対する影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 杉山良典・富谷智明・池田一雄・小池亨・塩尻信義
  • 学会等名: 第17回肝細胞研究会
  • 発表場所: 秋田
  • 年月日: 2010-06-19
• [学会発表] 肝血管系の発生と細胞間相互作用 (2010)
  • 著者名/発表者名: 塩尻信義
  • 学会等名: 第17回肝細胞研究会シンポジウム『肝構成細胞の発生と分化』
  • 発表場所: 秋田
  • 年月日: 2010-06-18
• [学会発表] 肝血管系の発生と細胞間相互作用 (2010)
  • 著者名/発表者名: 塩尻信義
  • 学会等名: 第17回肝細胞研究会
  • 発表場所: 秋田アトリオン(秋田市)
  • 年月日: 2010-06-18
• [学会発表] メビオールゲルはマウス胎仔肝臓間葉系細胞の細胞死を誘導する
  • 著者名/発表者名: 塩尻信義
  • 学会等名: 日本動物学会第83回大会
  • 発表場所: 大阪大学（大阪市）
• [学会発表] マウス胎仔肝臓の組織構築における細胞間相互作用と温度感応性ゲル内培養
  • 著者名/発表者名: 塩尻信義
  • 学会等名: 第12回日本再生医療学会総会
  • 発表場所: 横浜パシフィコ（横浜市）
• [図書] Liver Stem Cells (2012)
  • 著者名/発表者名: Shiojiri, N., Nitou, M.(分担執筆)
  • 出版者: Humana Press
• [図書] Animal Cell Technology : Basic and Applied Aspects (2010)
  • 著者名/発表者名: Yori, K., et aL(分担執筆)
  • 出版者: Springer