研究課題
基盤研究(C)
ABO 不適合移植の移植前検査は、レシピエント血清中の赤血球凝集反応による抗体価測定のみが予後を予測する情報であるが、加えてドナー側の血管内皮細胞における抗原量を移植前にあらかじめ予測できたら重要な因子になると思われる。グラフトの ABO 発現を予測するマーカーとしてドナー血小板の ABO 抗原の発現を調べた。血小板は個人差が高く、中央値より30倍高い高発現の患者検体が存在した。しかし血管内皮細胞では、高発現のものが多く、発現に個人差は見られなかった。ドナー側の血管内皮細胞における ABO 抗原量が高発現の場合、レシピエント側の移植前の抗体量の他に、移植後に起こる免疫応答の評価が重要になると思われた。
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