研究概要 |
Streptococcus anginosusはプラーク常在細菌だが,口腔扁平上皮癌との関連が示唆されている.本研究ではワクチン開発を目的として,S. anginosusのフィブロネクチン結合タンパク質Fbp62を同定し,本菌の病原性に果たす役割について検討した.fbp62欠損株では野生株に比べ上皮細胞に対する付着性が有意に低下した.また,マウス致死活性,膿瘍形成能が有意に低かった.以上の成績より,S. anginosus の新規フィブロネクチン結合タンパク質Fbp62は本菌の病原性に深く関与することから,口腔癌の有効なワクチンの候補となることが示唆された.
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