研究課題
若手研究(A)
自然免疫系リンパ球として我々が報告したナチュラルヘルパー(Natural helper : NH)細胞は、IL-33やIL-2+IL-25刺激によってIL-5、IL-13産生だけでなく、好酸球遊走を促すことで知られるeotaxinを産生し、増殖することが明らかになった。脂肪組織のNH細胞はCCR2を発現しているが、IL-33やIL-2+IL-25刺激はこの発現を低下させ、CCR4の発現を促進することでNH細胞を肺へと出現させた。肺に現れたNH細胞はMHC class IIを発現しないことから、Nuocyteをはじめとする他のTh2サイトカイン産生リンパ球とは異なる細胞であると考えられた。NH細胞を欠損する・_c^<-/-> Rag-2^<-/->マウスでは、Nippostrongylus brasiliensis感染やIL-33またはIL-2+IL-25の気管内投与を行っても肺でのNH細胞出現は見られなかった。しかし、・_c^<-/-> Rag-2^<-/->マウスに腸間膜から得たNH細胞を移植することで肺のNH細胞出現が回復した。これらの結果から、NH細胞は寄生虫感染においてIL-33やIL-25に反応することで肺での好酸球誘導や杯細胞過形成を誘導し、感染防御機構に働く細胞であるという結論を得た。
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