研究課題
若手研究(B)
本研究は、トレボキシア藻の分裂様式の変化が細胞同士の連結を生み出し、単細胞藻が糸状体化していく過程を明らかにすることを目的とした。二分裂型のスチココッカスは、糸状体をしばしば形成する株と全く形成しない株が存在する。糸状体形成の要因を明らかにするために、母細胞壁開裂の有無と分裂面の細胞壁成分の差異に着目した。糸状体形成株と非形成株はどちらも母細胞壁の開裂が観察された。一方、糸状体形成株では、細胞質分裂後の分裂面にマンノース特異的 ConA の蛍光が観察された。細胞質分裂面のマンノース局在の有無が糸状体形成に影響を及ぼしている可能性が示唆された。マンノシダーゼとセルラーゼで処理すると、糸状体は断片化し、プロトプラスト化する様子が観察された。
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