研究概要 |
REV1, REV3, REV7は損傷乗り越えDNA合成において中心的なタンパク質である.損傷乗り越えDNA合成とは,損傷塩基を鋳型にしたDNA合成であり, DNA損傷による複製停止を回避する戦略である. REV1とREV3は誤りがちなDNAポリメラーゼである. REV7はREV1とREV3の両方と相互作用し,三者複合体REV1-REV7-REV3を形成する.特にREV7-REV3複合体をDNAポリメラーゼζという. REV7は2つの誤りがちなDNAポリメラーゼを機能的かつ物理的に繋ぐアダプタータンパク質である.本研究では, REV1, REV3, REV7が中心となって機能する損傷乗り越えDNA合成の分子機構を原子レベルで明らかにするため, REV1-REV7-REV3複合体のX線結晶構造解析を行った.我々はREV1-REV7-REV3複合体の結晶化に成功し,電子密度からREV1のC末端ドメインが4つのαヘリックスで構成されたヘリックスバンドル構造であることを明らかにした.
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