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畜産資源を由来とする血管再生因子の探索と作用機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22780243
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 畜産学・草地学
研究機関日本獣医生命科学大学

研究代表者

江草 愛  日本獣医生命科学大学, 応用生命科学部, 助教 (90521972)

研究期間 (年度) 2010 – 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2011年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2010年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード食品 / 循環器 / 高血圧 / SHR / 鶏コラーゲン加水分解物 / 血管内皮前駆細胞 / 畜産資源 / 血管
研究概要

高血圧は血管内皮を損傷し、脳梗塞や心筋梗塞などの重篤な循環器疾患の一因となる。我々はこれまでに、鶏コラーゲン加水分解物を摂取すると、高血圧自然発症ラット(SHR)において血圧の上昇抑制作用や、正常高値ならびに軽症高血圧者(ヒト)において同じく血圧上昇抑制作用を見出してきた。また、これらの研究の中で、鶏コラーゲン加水分解物の摂取により血管内皮前駆細胞の活性化(増殖)を見出してきた。そこで本研究では、(1)畜種が異なる加水分解物(豚コラーゲンやカゼイン)ならびに鶏コラーゲン加水分解物のNativeな状態(鶏ゼラチン)でも同様な効果が得られるのか、また、(2)その作用機序が何によるのか、の2点について検討を行ってきた。具体的には高血圧自然発症ラット(SHR)を用いて、鶏ゼラチン或いは、鶏コラーゲン、豚コラーゲンおよびカゼインから調製した加水分解物をそれぞれ7週間投与し、SHRから血管内皮前駆細胞(EPC)および血清と各種組織(肝臓、心臓、腎臓、血管)を得た。各飼料を投与した際の腎臓の影響を確認するため、血清中の腎臓マーカー(β-Microglobulin、Calbindin、TIMP-1、VEGF、KIM-1、Cystatin、Osteopontin等)の測定を実施した。また、腎臓と心臓からはm-RNAを抽出し、各種サイトカイン(CD34、Flk-1、NOS3等)のリアルタイムPCRを行った。その結果、腎炎症マーカーでは、豚コラーゲン加水分解物区で、対照と比較してTIMP-1が約1.2倍に有意に増加する項目が認められたものの、その他の項目では大きな違いは認められなかった。一方、リアルタイムPCRの結果から、ゼラチン区と鶏コラーゲン加水分解物区では、EPCのマーカーであるCD34とFlk-1に約2倍から約1.5倍の有意な増加が認められた。また、カゼイン加水分解物区ではFlk-1とNOS3の発現が有意に増加した(それぞれ2倍と8倍)。各飼料の投与によるEPCの活性化をより明確にするため、末梢血から調製したEPCに各飼料を投与したラット血清を添加して、メチルセルロース培地で培養したところ、鶏コラーゲン加水分解物区ではEPCの有意な増殖が認められ、さらにカゼイン加水分解物区ではEPCから脈管形成により初期血管の形成が確認された。
今回の結果から、鶏コラーゲン加水分解物の摂取はEPCの増殖を活性化し、さらにカゼイン加水分解物はEPCの血管内皮細胞への分化を誘導することが明らかとなった。

報告書

(3件)
  • 2011 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Changes in free amino acids during heating bouillon prepared at different temperatures.2010

    • 著者名/発表者名
      Ninomiya, K., Kitamura, S., Saiga-Egusa, A., Ozawa, S., Hirose, Y., Kagemori, T., Moriki, A., Tanaka, T., Nishimura, T.
    • 雑誌名

      日本家政学会誌

      巻: 61 ページ: 765-773

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 鶏コラーゲン加水分解物の摂取が食塩負荷SHEの腎臓と血管細胞に摩える影響2012

    • 著者名/発表者名
      江草(雜賀)愛、國分由希、小熊敦之、西村敏英
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      京都女子大学
    • 年月日
      2012-03-25
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] 鶏コラーゲン加水分解物の摂取が食塩負荷SHRの腎臓と血管細胞に与える影響2012

    • 著者名/発表者名
      江草(雜賀)愛、國分由希、小熊敦之、西村敏英
    • 学会等名
      2012年度日本農芸化学会大会
    • 関連する報告書
      2011 研究成果報告書
  • [学会発表] エコフィード給餌が若鶏肉のカルノシン・アンセリン含量に及ぼす影響2010

    • 著者名/発表者名
      小熊敦之, 江草愛, 松本友紀子, 村野多可子, 西村敏英
    • 学会等名
      日本アミノ酸学会
    • 発表場所
      ホテルサンシャイン鬼怒川(栃木県)
    • 年月日
      2010-09-16
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] 源の異なるタンパク質加水分解物の投与が食塩負荷SHRの循環器系へ与える影響

    • 著者名/発表者名
      國分由希、江草(雜賀)愛、西村敏英
    • 学会等名
      第56回日本栄養・食糧学会講演要旨集pp.215
    • 関連する報告書
      2011 研究成果報告書

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公開日: 2010-08-23   更新日: 2016-04-21  

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