研究課題/領域番号 |
22791216
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
浅川 勇雄 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (20382319)
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連携研究者 |
長谷川 正俊 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (50251111)
梶谷 千香枝 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 医員
宇都 文昭 大阪物療大学, 保険医療学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2012年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2011年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2010年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 核医学 / 画像誘導放射線治療 / 機能画像 / FDG-PET / 放射線治療計画 / SUV / 増殖分画 / 放射線治療学 |
研究概要 |
基礎研究では、アクリル製の球体を腫瘍のモデルとして内蔵した容積測定円柱ファントム(人体模型)を用いた実験結果を行った。腫瘍組織放射能比Standardized Uptake Value (SUV)の利用による標的体積の輪郭描出の可能性を明らかにする目的で、 F-18-フルオロデオキシグルコース(FDG)が均等あるいは不均一に分布している種々の状況(多層構造、偏在、他)について検討した結果、FDG集積の程度、SUVによって描出される輪郭と実際の球体とは一致しない場合があることを明らかにした。2層性の球形の腫瘍モデルの内層にFDGを含んでいない場合、 内装の径が大きくなる程、外層のSUVが計算値よりも低下する (過小評価される)傾向を認め、 特に外層のSUVがあまり高くない時に顕著であった。 FDGの偏在モデルにおけるSUVによる描出では、論郭が変形する可能性が示された。臨床例の検討では、頭頸部癌、悪性リンパ腫の治療前FDG-PET/CT所見と放射線治療計画における標的体積との関係についての検討を行った。 53例の頭頸部扁平上皮癌の原発巣では、 CT画像のみで標的決定する場合と比較すると、 FDG-PET/CT画像を併用する方が標的検出の感度が高いが (PET-GTVの原発巣描出感度:96%、CT-GTVの原発巣描出感度:81% (p<0.01))、特異度や辺縁描出には限界があることを明らかにした。さらに19例についての4名の放射線腫瘍医による肉眼的標的体積の比較検討では、計画者間の差が減少する傾向があることを明らかにした。 悪性リンパ腫では組織型によって有用性が異なり、特に低悪性度の辺縁帯B細胞リンパ腫では、偽陰性、偽陽性等の問題点が多いが、有用な例も多くあり、 さらに例外的に強陽性の場合もあり、そういった例ではKi-67 Labeling Indexで評価した増殖分画が高い傾向があることを示唆した。
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